#13 Đường Nam Kỳ Khởi Nghĩa／ナムキーコイギア通り

ベトナム全国の通りには、歴史上の出来事や重要人物の名前などがつけられている。 よく耳にする通り名の意味や由来について紹介

大規模な反仏・反日武装蜂起 独立と自由を目指す革命の時代へ

ナムキーコイギア（Nam Ky Khoi Nghia／南圻起義）は、1885～1945年のベトナム民族解放運動の中で1940年11月23日に起きた、ベトナム南部の人々による反仏・反日武装蜂起。ヴォー・ヴァン・タン（Vo Van Tan）、ファン・ダン・ルー（Phan Dang Luu）、グエン・ティ・ミン・カイ（Nguyen Thi Minh Khai）らインドシナ共産党幹部が指揮した。 1940年6月、フランスがナチスドイツ軍に侵略・支配されたことで、同年9月、大日本帝国がインドシナ半島をフランスに代わり支配。ベトナムは日仏両国から統治されることとなり、人々の反仏・反日運動の機運は高まっていった。 同年11月22日夜から23日朝にかけて、南部の18省で大規模な蜂起が発生。しかしフランスに弾圧され、最も長く続いたところで49日間だった。ほとんどが若者から成るゲリラ蜂起だったが、粗雑な武器で勇敢に戦い、フランスに大打撃を与えた。蜂起により数千人が死亡し逮捕され、多くの村が破壊され、多数のインドシナ共産党幹部が死刑となった。ただし、サイゴン（現在のホーチミン市）では計画が事前に漏れたため、蜂起の実行には至らなかった。 蜂起は失敗に終わったものの、過去最大規模かつベトナム民族の不屈の精神を如実に示したとして、民族解放運動及びベトナムの建国の歴史において意義のある教訓を残した。その後、独立と自由を目指す革命（1945年の八月革命）へ向かう。 なお、この時に初めて金星紅旗が現れ、各地の蜂起で掲げられた。 石井 彩子 元ベトナム考古学徒。考古学とベトナム書道はライフワーク。日々はどローカルライフ。