#05 Duong Phan Chu Trinh/ファンチューチン通り

ベトナム全国の通りには、歴史上の出来事や重要人物の名前などがつけられている。よく耳にする通り名の意味や由来について紹介 OLYMPUS DIGITAL CAMERA 反武力、国民教育による近代化と民主主義を目指した運動家 vn-history-logoファン・チュー・チン(Phan Chu Trinh/潘周楨、正表記Phan Chau Trinh、1872年~1926年3月24日)は、フランス領インドシナ・サイゴンにおける詩人、文人、民族運動家。幼い頃から儒学を学び、29歳で会試(科挙の第2段階)に合格。フエでグエン(Nguyen/阮)朝宮廷に仕えたが、腐敗した朝廷に失望し、辞職。その後、日露戦争に勝った日本で近代文明と富国強兵政策を学ぶドンズー(Dong Du/東遊)運動に乗じて、1906年、日本へ渡った。   武力に頼らず、フランスと協力して国民を育成し、民主主義で独立すべきとする彼は、ドンズー運動を担うファン・ボイ・チャウ(Phan Boi Chau/潘佩珠)と対立。数週間でベトナムへ帰国し、近代化を目指すズイタン(Duy Tan/維新)運動をおこした。1908年の農民一揆後、フランスに捕えられコンダオ(Con Dao)島へ流刑、1911年に恩赦となり、フランスへ追放された。パリでホー・チ・ミン(Ho Chi Minh/胡志明)らと出会い、ともに活動していく。1925年、病気のためサイゴンへの帰国を許され、翌年53歳で病死。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA彼の故郷クアンナム(Quang Nam)省タムキー(Tam Ky)などでは、「Phan Chau Trinh」と表記している。 石井 彩子 元ベトナム考古学徒。考古学とベトナム書道はライフワーク。日々はどローカルライフ。
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