ベトナム人経営者の 気質/第18回/ベトナム人経営者との/対等な付き合い

経営者との直接的な付き合い

ベトナム国内需要を見込んで進出を検討している日系企業様が最近増えていることは、既に申し上げて参りました。しかしながら国内需要を見込んでいるにもかかわらず、ベトナム人経営者の方々と直接的なお付き合いをされている方が少ないというのは、不思議な気分になってしまいます。 確かに自分自身の語学力や、習慣等の違いから、外国人を食事などに誘うという行為は一種チャレンジングだとは思います。ですが、これが日本であれば、取り合えず親睦を深めるため、1度の食事くらいは招待するのが礼儀なのではないかと感じます。   特にベトナム人との付き合い方が、家族的な親睦と親密感から始まることは、ここに住む駐在員であれば十分にご理解頂けている部分だと思います。にもかかわらず、お礼の食事会も開かないというのは、やはり現地企業を対等なビジネスパートナーとして見ていない証拠でもあります。

現地の経営者を取り込む必要性

自分自身の任期や、与えられた使命を考えますと、自分の時代でそういった地元とのパイプを作ること自体、億劫に成ってしまうのかも知れません。しかし、市場開放に向かっているこの国で、実際の海外ビジネスを推進するために、ベトナム人の気質を逆手に取った種まきのシーズンは既に始まっていると感じます。 元来、親和性に富んでいるはずのこの国で、現地の経営者を取り込んで行けないというのは、頭の中で「ある程度ローカルと同化して行かなければ成らない」と分かっていながら実行出来ていないここに住む我々の責任なのではないかと強く感じます。 言語の壁や習慣の違い等から行動することを後回しにしてしまい、本当のビジネスチャンスを逃しているのは、我々の方なのかも知れません。
河原 光伯 かわはら みつのり 15年間会社員を務めた後、中東・ヨルダンにてJICA事業に従事。AGSホーチミン事務所で営業・労務・ビジネスマッチング担当。 ウェブサイト:http://ags-vn.com
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