#01. Duong Hàm Nghi／ハムギー通り

ベトナム全国の通りには、歴史上の出来事や重要人物の名前がつけられている。よく耳にする通り名の意味や由来について紹介 フランス植民地時代に、 抵抗し続けたグエン朝の愛国皇帝 ハム・ギー（Ham Nghi／咸宜、1871～1943）は、グエン（Nguyen／阮）朝の第８代皇帝。1883年、トゥ・ドゥック（Tu Duc／嗣徳）帝が崩御してから１年足らず、ドゥック・ドゥック（Duc Duc／育徳）帝、ヒエップ・ホア（Hiep Hoa／協和）帝、キエン・フック（Kien Phuc／建福）帝の３代皇帝が擁立されたが、フランスに占領されて間もなく崩御。1884年に大臣のグエン・ヴァン・トォオン（Nguyen Van Tuong／阮文祥）とトン・タット・トゥイエット（Ton That Thuyet／尊室説）が、当時13歳のハム・ギー帝を擁立した。翌年、フランスと第２次フエ条約を結び、ベトナム全土がフランス支配下に入るが、ベトナム側はこれを無視。阮文祥と尊室説はフランス軍を攻めたが、敗れた。 　 ハム・ギー帝は２人と一緒にフエ王宮から離れ、クアンチ（Quang Tri）省、クアンビン（Quang Binh）省まで逃げた。その後、尊室説はハム・ギー帝を擁し、「勤王蜂起／Phong Trao Can Vuong」として、宮廷の将校や愛国者ともに再びフランス軍を攻撃。 　 フランス人がドン・カイン（Dong Khanh／同慶）帝を擁立し、太后とともに宮廷に戻るようにハム・ギー帝に呼びかけた。しかし、彼は「フランス人の指示に従うなら、森の中で死ぬ方がいい」と言った。フランス軍に逮捕され、アルジェリアに流刑。1943年に死亡した。