ベトナムにおける印鑑の意味

ベトナムにおける/ フランチャイズ展開とは日本人に馴染みの深い印鑑制度は、ベトナムにも文化的に根付いています。現行法で、登録された印鑑を正式な(書面上の)意思表示として使用できるのは法人のみであり、一個人に印鑑登録は認められていません。社会人一年目の実印デビューは、残念ながら出来ないわけですね。個人の場合は、公証人の前で署名し、その同一性の公証を受けます。 法人の印鑑は会社の法的地位を示し、押印によって会社が作成する文書に法的効果を与えます。現行法によれば、印鑑は原則として本店で保管され、仮に外部で印鑑を使用する場合も、当該使用および管理の責任を全面的に代表者にかからせています。 印鑑登録証明書の発行手続きは、地方警察署が担当。企業が投資証明書の発行を受けると、政政府公認の印鑑製作者に製作を依頼できます。製作後、担当警察署で証明書の発行を受けるのです。 印鑑偽造の危険性から署名制度への改変も要求されていますが、署名とて偽造の危険性は同様で、結局は発給・管理の体制整備やケース毎の判断集積が偽造に関する問題解決の糸口になります。したがって、概ね日本の印鑑制度の常識が今後も含めて殆どベトナムで通用すると考えられます。日本の様に個人の三文判の横行もどうかと思いますが、かくいう僕自身も、押印された文書じゃないと何となく安心できないんですよねぇ。
野口 真吾 のぐち しんご 慶応義塾大学卒、第二東京弁護士会所属。邦内法律事務所にて一般企業法務、M&A、金融、知財、倒産から紛争解決まで幅広く担当。現在、韓国系最大手のJ&P LAW GROUPに参画、日系企業をフルサポート。
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