最終回 2012年、４年目にして／やっと反撃開始！

私がベトナム株を始めた2008年８月からのことを書いてきたこの連載、最終回でやっと今年まで来ました。 今から見ると、市場の状況が好転したのは2012年に入ってすぐの１月６日。この日が底でVN指数は340ポイントを割っていました。ここから上昇に転じるのですが、なにかいいニュースはあったでしょうか？ 探してみましたが、特にいいニュースはありませんでした。証券関係の情　報サイトでは、「悪材料の出尽くし」という言葉が使われていました。もう、悪いニュースでさんざん下げた後ということです。売りたい人はすでに売ってしまったわけです。 その日からVN指数は９連騰します。株価の上昇と共に、いいニュースも次々発表されました。１月の消費者物価指数も前月比で１％を切り、インフレ終息の気配も濃厚になってきたのです。もう我慢出来ない！　２月に入ってから全資金で買えるだけ買いました。 この文章を書いているのは４月の下旬です。市場の状況はずいぶんよくなりました。資金も株式市場に戻って来たようで、商いも年初の数倍に膨らんでいます。４年にわたる長い戦いでしたが、やっと出口が見えてきたようです。でも、ベトナムの成長はまだまだこれから。ベトナム株もこれからです。１年間ありがとうございました。

今月の一喜一憂

現在、私が持っている株は２つです。１つはこの連載で最初に紹介した証券株です。市場の商いが増えて業績も好調。株価も順調に上がっています。

もう１つは金融関係の株です。2012年２月にスタートした新しい指数VN30の構成銘柄から選びました。

共にベトナムを代表する30社の株なのです。買ってから２ヶ月足らず。すでに50％以上の利益を上げています！　まだまだ売るつもりはありません。もっと上がる予定だからです。

確定ではないですが、最終回なので勝利宣言してもいいですか？

脇田 敦 わきたあつし ラジオNIKKEI株番組の元ディレクター。2008年ハノイへ移住。ライター業のかたわら、ベトナム株を取引。著書に『日本サッカー狂会』（国書刊行会）など。 http://d.hatena.ne.jp/wakita-A