<カンボジア食文化入門 クメールの食卓>
第1章:食材/シェムリアップの食料庫

料理に欠かせないのが新鮮な食材と、その味を引き立てる調味料。ここシェムリアップでは、トンレサップ湖で獲れる魚がその代表格。市場へ行けば、様々に加工された魚が売られている。早起きした朝は、この2つの場所をぜひ訪れたい。
1USD=約4000R(リエル)
料理の主役・淡水魚の宝庫
トンレサップ湖
シェムリアップでは、淡水魚をよく食べる。なにしろ、トンレサップ(Tonle Sap)湖には豊富な魚が生息し、毎朝ちょっと漁に出かければ新鮮な魚が手に入るのだ。
早朝の湖は、水面がとろりと滑らかだ。そこから時々飛びはねる魚に狙いをつけ、網を投げて漁をする親子、網にかかった魚を取る家族。前日に仕掛けた網を引き上げる女性の姿もある。どの人々ものんびりと作業をし、それに合わせるかのように時もゆったりと流れていく。漁がもっとも盛んなのは早朝3〜4時だとか。ここで獲れた魚は、早朝の市場へと送られていく。
写真上)小さな船の船頭さんは小さな男の子。魚の跳ねた場所に船をそっと寄せると、父親が狙いをつけて網を投げ掛ける
写真下)前夜仕掛けた網にかかった魚を網から外すのは、家族みんなの仕事。子供たちも、朝からちゃんとお手伝い
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