<ベトナムギネスブックガイド>
ベトナムで最も多くの自作楽器を操る男
マイ・ディン・トーイ [Mai Dinh Toi] (46)
トーイさんは、ホーチミン市動植物園(Thao Cam Vien)、ダムセン公園(Cong Vien Dam Sen)など各地で不定期にパフォーマンスを披露している。
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宴会芸ではありません。鉄琴のような音色のおわん |
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左上)蛍光灯の弦楽器、(右)ホース笛の音色も意外にきれい。「バイクを使って作った楽器もあるんだよ。今は、時々しか演奏しないけどね。ベトナム人は体が小さいけれど、創造的で才能もあることを示したかったんだ。アイデアが浮かべば、これからも楽器を作っていくよ。」 |
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「音楽は、普通にやってもつまらない」
1959年に伝統音楽家の家庭に生まれ、ベトナム芸能学校卒業。ドンナイ省芸術文化学校音楽教師として打楽器などを教えていたトーイさん。ある日、ハノイで太鼓の演奏を見た彼は、こう思った。「どうせ演奏するなら、インパクトがないと仕方ない。」
まずは演奏方法を変えてみた
そこで彼が選んだのが、太鼓を足で演奏するというもの。それからは、昼夜を問わずひたすら練習、また練習。さらに、鼻で笛を演奏しようと思い立てば、呼吸法をマスターするためにヨガや武術も習得したという徹底振り。過度の練習により手足が腫れ上がっても(なぜか)あきらめなかった結果、「鼻で笛を吹きながら足で太鼓を打ち鳴らす」という曲芸でデビューし、一躍有名に。
レパートリーは25種類
さらに、パフォーマンス性を高めるため、これまでに10の自作楽器を考案。現在、全25種類の楽器で曲芸ができるそう。見かけは、ちょっと変わったこの曲芸。果たしてその音色は・・・? これが意外に、すばらしい。音もさることながら、その演奏技術はかなりのもの。さすが7年かけただけのことはある。これまでにスイス、ドイツ、イタリア、アメリカ、韓国、シンガポールなど、世界各地で公演した実績を持っている。
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