- 豆知識 1 -
■トゥオンとは?
中国の京劇の影響を受け、フエの宮廷で発展したベトナムの古典劇。南部では「ハットボイ(Hat Boi)」とも呼ばれ、19世紀後半から20世紀初頭にかけて隆盛を誇った。「見得(みえ)を切る」演技や「隈取り」に似た化粧など、歌舞伎との類似点も多い。
- 豆知識 2 -
■チェオとどう違うの?
同じくベトナムの古典劇である「チェオ(Cheo)」は、いわば大衆劇。とりあげる題材も庶民の生活に根ざしたものが多い。対して宮廷で育まれたトゥオンには、宮廷内の権力闘争や戦国武将を扱った歴史ストーリーが多いのが特徴だ。
- 豆知識 3 -
■上演スタイルは?
上演時間が数時間に及ぶことも珍しくなく、かつては100夜連続で上演された作品もあったとか。さしずめ100回連続の大河テレビドラマといったところ。現在でも、ベトナム人向けの舞台では、2〜3時間の上演が普通におこなわれる。
- 豆知識 4 -
■どこで学べるの?
50年近い歴史を誇る「映像・舞台芸術大学(Truong Dai Hoc San Khau Dien Anh)」には民族歌劇学部がある。同学部にはトゥオンやチェオ、カイルオン(Cai Luong/大衆歌劇)、民族楽器を学べる学科があり、現役演者や楽器奏者のほとんどがここの卒業生。 |