■少数民族よもやま話
中国などの隣国から流れつき、住みついた人々が多いハノイ北部の少数民族。しかし、その中でもザオ(Dao)族とモン(Mong)族の一部には、ベトナムから遥か遠いアメリカへ移り住んだ人々がいるという。この事実は、移り住んだ彼ら自身がこの博物館を訪れたことで明らかになった。ベトナム語を一切しゃべらず、民族の言葉と英語しか話さなかったという彼ら。現在でも大事な儀式の際は民族衣装を身に着け、昔ながらのスタイルで執り行っているという。 (写真右2枚)
■特別展示「ベトナム/肉体、心、精神の旅」
[VIETNAM/JOURNEYS OF BODY, MIND & SPIRIT]
現在、博物館1階奥のスペースで、ベトナムの文化や生活習慣が凝集された特別展示が催されている。これはニューヨークのアメリカ自然史博物館とベトナム民族学博物館が3年の年月をかけて収集した研究成果をもとに進められたもので、特に、故人があの世で苦労しないようにと願い作られたマー(Ma)と呼ばれる紙の冥器展示は興味深い。常設展示とはまた違ったベトナムの側面が垣間見られるはず。開催は6月末まで。 |