■フオン(香)寺、その名はどこから?
昔々、ある王様の娘が出家をすることになったが、その場所こそが、現在フオン寺のある山の中。娘は生涯を山で暮らし、この世の最後を山頂にある鍾乳洞で迎えることとなった。そして、娘は亡くなると同時に観世音菩薩へと姿を変え、その瞬間、洞窟にはなんともいえない良い香りが漂い、人々を魅了したという。
そのような逸話から、山頂の洞窟はフオンティック洞窟と呼ばれるようになった。さらにそこから、この山の周辺にあるお寺もまた総称してフオン(香)寺と呼ばれ、ベトナム仏教の聖地として、人々に親しまれている。 |