■症例
5歳の男児が、2日前から咽頭痛、発熱、全身倦怠感があると来院。のどの赤みが強く目立ち、溶連菌迅速検査を行ったところ陽性、溶連菌感染症と診断。ペニシリン系の抗生物質を10日間服用し回復した。
■今回のドクター
河野寿医師/ロータスクリニック(LOTUS CLINIC)
@溶連菌感染症ってどんな病気? 溶血性連鎖球菌(略して溶連菌)の感染によって引き起こされる病気です。皮膚に感染すると膿痂疹(とびひ)となり、咽頭、扁桃に感染すると咽頭炎、扁桃腺炎を引き起こします。発熱と発疹を生じると猩紅熱(しょうこうねつ)という病名でも呼ばれます。また肺炎や髄膜炎の原因菌でもあります。
Aどのように感染するの? 2〜10歳の子どもに多い病気ですが、大人にも見られます。溶連菌の飛沫感染(咳、くしゃみ)によって、猩紅熱や咽頭炎を引き起こすため、家族内や教室内感染がよく見られます。接触により皮膚の感染を起こすと膿痂疹となります。虫刺され、湿疹、外傷などで上皮が損傷されていると感染しやすくなります。
Bどんな症状がでる? 発熱と咽頭痛といったいわゆる風邪の症状が最も多い症状です。また、直径1〜2ミリの赤い発疹が全身に拡がってゆきます。舌にイチゴのようなつぶつぶが出来たり、首のリンパ節が腫れて痛みを感じたりもします。1〜3歳では、微熱、鼻炎、咽頭炎、副鼻腔炎、中耳炎の症状しか示さないことがあるので、注意が必要です。
C治療法は? 溶連菌感染症と診断された場合、ペニシリン系の抗生物質を1週間〜10日間服用してもらいます。膿痂疹の場合は、抗生物質含有軟膏も使用します。治療後は合併症の診断のために、1週間〜1月後に尿検査を行います。
D医師からのアドバイス 猩紅熱や咽頭炎、膿痂疹は適切な治療によりほぼ問題なく治癒します。気をつけなくてはならないのは、合併症としてのリウマチ熱や急性糸球体腎炎です。治療が遅れると合併症の危険性が高まりますので、疑わしい症状が認められた場合は、早めに医療機関へ受診してください。
(2009年12月号 | 2010年1月28日 木曜日 18:33 JST更新)
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