■症例
40歳代の男性が、食事中に歯の詰め物(インレイ)が取れ来院。検査の結果、インレイが付けられていた箇所に新たな虫歯を発見。虫歯を治療のうえ、新たにインレイを作製して装着した。
■今回のドクター
Dr.フレデリック・エイブル(Frederic Abel)歯科医/ピースデンタルセンター
@インレイって何? ベトナムで歯科医にかかる日本人にもっとも多いのが、「詰め物がとれた」との訴えです。歯の詰め物はインレイとよばれ、虫歯や損傷のある歯の修復方法のひとつです。安全性や耐久性に優れた素材を使い、精巧に作製されるのが特徴です。
Aどうしてとれるの? 原因として、1,インレイが接着剤から離れた、2,インレイの周りに新たな虫歯ができた、3,インレイを付けた歯が破損した、の3つが考えられます。
B治療法は? 視診・打診に加え、各種機器を使って原因を追究します。レントゲン撮影が必要なこともあります。原因が判明したら、次にインレイが元の歯にきちんとはまるかを確認します。歯とインレイに異常がなく、接着剤だけの問題であれば、消毒をして元のところへ接着すればOK。ちなみに当院では、インレイ先進国である日本製のセメント剤を使用しています。 虫歯や損傷がある場合は、インレイの再利用はできません。虫歯の治療や損傷部分の手入れをおこなったうえで、新たな修復処置を施します。その際、患者は、ベトナムで修復を完了させるか、仮の詰め物をして日本で治療を続けるかの希望を伝える必要があります。現在はベトナムでも良質な素材が手に入るので、修復は十分可能です。ただし、アマルガム充填物は有毒な水銀を含むので、おすすめしません。
C予防するには? インレイが取れかけているきざしはいくつかあります。冷たいものがしみるなどの虫歯の症状や、噛みづらさや軽い痛みなど、インレイの緩みや歯の損傷を思わせる症状があるときは、歯科医の診断を受けましょう。放置すると、虫歯や損傷の痛みに悩まされるだけでなく、ひどい場合は神経がダメージを受け、歯を支える歯肉や骨が菌に感染するケースもあります。こうなると、抜歯やインプラント、歯管治療といった対応を考慮しなければならなくなります。
(2009年11月号 | 2010年1月28日 木曜日 18:33 JST更新)
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