■症例
30代日本人男性が、カラオケ店勤務の女性との性交渉後、性器がはれオリモノが出る。エイズを含む性感染症を心配して来院。
■今回のドクター
Dr. ドゥアン・ルー(Doanh Lu)内科医、感染症&HIV感染症専門/ファミリーメディカルプラクティスHCMC
@HIV陽性患者の数 アジアで最初のHIV陽性患者(ヒト免疫不全ウィルス)が確認されて20年が経ちます。国連エイズ計画(UNAIDS)の報告によると、世界でこれまでに900万人の成人が感染し、350万人の成人、33万人の子どもの命を奪いました。2007年末までにアジア地域の感染者は490万人に増加、うち44万人が新たな感染者とされています。
Aベトナムの現状 ベトナムでは、12万4000人のHIV感染患者が確認されていますが、流行性疾患の専門家によると、実際の感染者数は約30万人と推定されています。
Bベトナム政府の対策 HIVの感染が不均一に広がっているベトナム。政府はHIV対策を講じるため「エイズコントロール管理局」(VAAC)を発足。2008年には職場でのHIV感染者に対する差別を禁止する法律などが定められました。また、ホテルやゲストハウスなど、サービス産業の現場におけるコンドームの配布が許可されました。
C主な感染経路 国連エイズ計画によると、特に性産業でのコンドーム無しの性交渉は最も深刻な原因とされています。アジア諸国では男性の性産業利用は慣習的に容認され、利用する男性も多く、このような経路で感染した男性からパートナーや配偶者などへの感染が広がります。また、不特定多数と性交渉を持つ女性も知らないうちに感染し、将来生まれてくる子どもたちへ感染する結果となります。外国人コミュ二ティーでは、性産業への関与や短期間の交際から男性や女性がHIVの危険性にさらされます。
D予防対策は万全に! HIVは治療可能な病気。検査や治療はベトナムでも可能です。ただ、コンドームの使用はHIV予防の基本ですから、ヘルメットをかぶるのと同様、コンドームもしっかり着用しましょう。
(2009年4月号 | 2009年5月20日 水曜日 15:46 JST更新)
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