■症例
54歳日本人旅行者。約3時間の車移動の途中に肛門の痛みを訴え受診。血栓性内痔核(いぼ痔)と診断され、手術のうえ翌日退院。薬の処方を受け、旅行を続行。
■今回のドクター
Dr.ブイ・チュン(Bui Trung)内臓外科医/ハノイフレンチホスピタル
@いぼ痔とは? いぼ痔は、肛門部分に男女ともに現れる、よくある疾患のひとつ。おおまかに分けて、内痔核と外痔核の2種類があり、ほとんどの人が、肛門の内側にいぼ(痔核)のできる内痔核にかかります。
Aいぼ痔になる原因は? 不規則な生活やストレスが原因ですが、直接的には、肛門に負担がかかりすぎるとなりやすくなります。便秘によるいきみ過ぎなどで肛門内の静脈に圧力がかかり、静脈瘤になったものがいぼ痔なのです。ですから長時間の立ち仕事や座り仕事、また分娩時のいきみなどもいぼ痔を誘発することに。ベトナムでいぼ痔が多いのはバイクに乗る機会が多いからという説もありますが、真偽のほどは不明です。
Bいぼ痔の症状とは? いぼ痔には、症状により4つのレベルがあります。レベル1では、排便時に数滴の鮮血があったり、便の周りに血がついたりします。レベル2では、大きくなった痔核が、排便時などに肛門から飛び出ることも。その場合、自然に中に戻る場合もありますが、レベル3まで進むと、自分で押し戻さなければならなくなります。そして、排便に関係なく、痔核が外に出っぱなしの状態になるのがレベル4です。重症のケースでは、痔核内の血管が詰まって血栓症となり、激しい痛みを伴うこともあります。
C治療方法は? レベル1の段階では薬のみによる治療が可能で、レベル2になると、投薬治療と同時に、注射や痔核を縛るといった簡単な処置が必要に。レベル3やレベル4まで進むと、手術が必要になります。
D予防するには? 完全に防ぐ方法はありません。比較的有効なのは、食生活に気を配り、便秘にならないようにすること。食物繊維を多くとることはもちろん、熱帯地域に多い、辛い食物を摂り過ぎないようにすることが大切です。便通を良くしておくことが、いぼ痔の最大の予防法になるのです。
(2009年1月号 | 2009年1月28日 水曜日 21:58 JST更新)
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