■症例
38歳男性が、2週間続く咳を訴え来院。咳止めや抗生物質を処方するも症状は改善せず。胸部レントゲンと痰の検査で結核と判明。2週間の入院・隔離のうえ、服薬を6ヶ月間継続。
■今回のドクター
Dr. ジェーン・アロヨ (Jane Arroyo)/ファミリーメディカ ルプラクティスハノイクリニック
@「結核」とは? 結核菌によって起こる感染症で、アジアでも多くみられます。通常は肺に症状が出ますが、他の臓器に影響することも。正しく治療をしないと死に至ることもあります。
Aどのようにしてかかるの? 空気感染します。患者と長時間過ごしたり、換気の悪い部屋にいたりすることが、感染の原因となります。握手や便座の共用、同じ食器での食事などでは感染しません。
Bどんな検査をするの? ツベルクリン反応テストや血液検査をおこないます。これらのテストで陽性反応が出ると、胸部レントゲンや痰の検査へと移ります。BCG接種を受けている人は、感染していなくてもツベルクリン反応テストで陽性になることも。BCG接種による予防効果は100%ではありません。
C結核の症状とは? 感染しても、多くは潜伏したままですが、免疫力が低下した時などに発症します。からだのどの部分で菌が繁殖したかによりますが、肺の場合、3週間以上続く咳、かっ血や血痰、だるさ、体重減少、食欲減退、就寝中の多汗、胸痛などがあります。このような症状があり、感染の心当たりがあれば、すぐに医師の診察を受けましょう。
Dどうやって治療するの? 抗結核薬の服用を、少なくとも6ヶ月間継続します。数週間の治療で症状がおさまり、感染力がなくなれば隔離の必要はありませんが、菌が体内に残っている間は治療が必要です。治療を最後まで正しく行わないと、最悪の場合、菌が薬に耐性をつけてしまい、治療により長い時間がかかります。服薬が普段の活動や体力、性的機能に影響することはほとんどありませんが、重症だと、入院となることもあります。
E菌の拡散を防ぐには? 症状が肺や喉に現れている場合は感染力があることが多く、隔離して治療する必要があります。医師の指示どおりに薬を服用することが最も大切です。患者の部屋への立ち入りを避け、しっかり換気しましょう。
(2008年11月号 | 2008年11月24日 月曜日 16:20 JST更新)
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