■症例
38歳の日本人男性が39度の高熱、身体の痛みなどを訴えて来院。インフルエンザと診断し、各症状をおさえる薬を処方。他への感染を防ぐために3日間の自宅療養を指導した。
■今回のドクター
Dr. マーク・パケット(Marc Paquette)インターナショナルSOSホーチミン市
@なぜ毎年インフルエンザが話題になるの? インフルエンザは毎年、世界中で流行し、全人口の最大20%が感染しています。ベトナムのデータはないものの、米国の場合、年間36万人もの人がインフルエンザで死亡しています。またインフルエンザを引き起こす数種類のウイルスは毎年その一部が表面たんぱく質を変えるので、免疫系が新型を認識しにくくなります。このため、ウイルスによってできた抗体も、次の年はほとんど効果がないのです。
Aインフルエンザに感染すると 具体的な症状は、発熱、頭痛、鼻水、喉の痛み、身体の痛み、疲れ、咳。症状は1週間ほど続くため、数日間の自宅療養が必要です。まれに肺炎や副鼻腔炎などの合併症を引き起こす場合もあります。特に喘息、糖尿病、妊娠中、心臓病、肺病などの人が合併症にかかりやすく、年齢的には乳児や50歳以上の人は注意が必要です。
B予防接種は必要? 米国・疾病対策センターのスローガンである「インフルエンザにかからない、広めない」。そのためには予防接種が最も効果的です。ちなみに現在、ホメオパシー療法や漢方薬がインフルエンザの予防や治療に効果があることは証明されていません。インフルエンザは広く蔓延することがあり、時には致命的となる合併症を引き起こすことを覚えておきましょう。
C予防接種の有効性 この予防接種はインフルエンザのみに有効で、一般的な風邪や、へんとう炎、気管支炎などを引き起こす他のウイルスやバクテリアには効果がありません。
D感染しないために まず普段から健康に気をつけ、よく食べよく眠り、適度な運動を心がけましょう。ウイルス感染者との接触も避けましょう。またドアノブなどに付いたウイルスは最長8時間生きられるため、よく手を洗い、目、鼻、口に触らないようにしましょう。またウイルスの型は年ごとに異なるため、毎年の予防接種が最善策です。
(2008年10月号 | 2008年10月8日 水曜日 13:02 JST更新)
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