■症例
2歳の日本人男児が手のひら、足の裏の発疹と発熱を訴えて来院。「手足口病」と診断し、解熱剤を処方。水分をしっかり摂取してもらい、自宅安静によって解熱、発疹も軽快した。
■今回のドクター
白井拓史医師/ロータスクリニック
@「手足口病」ってどういう病気? 手足口病は、乳幼児や小児によく見られる疾患で、手のひら、足の裏、口の中にできる発疹が特徴です。コクサッキーウイルスやエンテロウイルスというウイルスが原因です。一般的には、発熱で始まる軽い病気で、ほとんどの人が、1週間から10日程度で自然に治ります。
Aこんな症状が出たら注意! 手足口病は、その名の通り手のひらや足の裏、口の中に水疱性の発疹が現れます。発疹は、膝や肘、おしりにもよく見られます。通常は10歳以下の乳幼児・小児に発症しますが、大人もかかることがあります。発疹は2〜3日で褐色の斑点になって、5〜6日で消失します。発症後の経過は良好ですが、稀に髄膜炎を併発することがあり注意が必要です。
B流行する時期は 毎年、夏を中心に6〜9月頃に流行し、日本では約2〜3年ごとに大流行しています。ベトナムでも6月頃から患者さんが出ています。手足口病は、複数のウイルスによって引き起こされますので、1度かかっても、別のウイルスによって再び感染することがあります。
Cかかった時は 手足口病に対する特異的な治療方法はありません。発熱、頭痛、発疹のかゆみ等のそれぞれの症状に対する対症療法が中心です。口腔の痛みのために水分が摂取できず、脱水症になることがあるので、水分はこまめに補給しましょう。薄味でのどごしのよいものを食べるようにして下さい。
D医師からのアドバイス 手足口病には有効なワクチンがありません。ウイルスは鼻汁や便に含まれているため、よく手を洗い(特にオムツを交換した時など)、こまめに洗濯するようにしましょう。また発症後、稀に髄膜炎を併発することがあり、強い頭痛・嘔吐を伴ったり、高熱が続く場合は慎重な対処が必要です。
(2008年8月号 | 2008年8月15日 金曜日 14:48 JST更新)
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