■症例
9歳男児が起床時に右耳の痛みを訴え、微熱もあるため来院。耳の中に腫れがみられ、また2日前にプールへ行っていたことから、外耳炎と診断、点耳薬を処方した。
■今回のドクター
Dr.ヘレン・ナング−パビロニャ(Helen Ng-Pabilona)/ファミリーメディカルプラクティスハノイクリニック
@「外耳炎」ってどういう病気? 外耳炎は別名「スイマーズ・イヤー」ともよばれる、耳管の感染症です。さまざまな種類の細菌や真菌が原因ですが、アレルギー反応として発症する場合もあります。また、プールで長時間泳いだ子どもがかかることもよくあります。耳管の内部の湿度が上がりすぎ、それが刺激になって皮膚の表面が剥がれ落ち、細菌や真菌が繁殖しやすくなるからです。その他にも、皮膚が乾燥しすぎたり、綿棒などでの耳掃除、異物の侵入等がきっかけになり、耳管内の皮膚が剥がれ落ちる状況があれば、外耳炎に結びつくおそれがあります。
Aどのような徴候や症状があるの? まず痛みがあります。とくに耳たぶを引っ張ったときに痛みが強くなります。また、耳がふさがったような不快感をともなうことも。腫れが大きかったり、内部に水がたまったりしている場合には、耳が聞こえづらくなったり、さらには、発熱することもあります。
Bどうすれば防げますか? 過度に耳掃除をしないこと、また、お風呂の水などが入らないように気をつけることが大切です。そして、耳の中に余分な水分が入り過ぎたときは綿棒などで拭いて取り除こうとするのではなく、ヘアドライヤーなどで風を送る方法をとりましょう。イソプロピルアルコールが70%添加された点耳薬を2滴使用するのも、水分除去に役立ちます。また、水泳時の耳栓や、入浴時のシャワーキャップの使用も効果的です。
Cどうやって治療するの? 症状が軽ければ、通常7〜10日の点耳薬の使用で治療できます。腫れがあるために薬が患部まで届かないようなら、薬が伝わるのを助けるために、綿の細いひものようなものを置くこともあります。耳垢がたくさんある場合は、刺激しない方法で取り除きます。家庭で痛みや不快感があるときは、耳に温かいおしぼりをあてたり、イブプロフェンやパラセタモールなどの鎮痛剤を使用するとよいでしょう。
(2008年5月号 | 2008年5月13日 火曜日 10:36 JST更新)
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