＜第21回＞
アタマジラミは不潔が原因ではありません！

�@アタマジラミとは？
　シラミ目の昆虫で哺乳類に寄生して吸血する寄生虫です。中でも多いのはアタマジラミで、人から人へ感染します。このアタマジラミが最近、ホーチミン市の子どもの間ではやっています。卵は楕円形で0.5ミリぐらい。フケに似ていますが、いったん卵が髪につくとなかなか取れません。約1週間でふ化し、2週間ほどで成虫になります。成虫は2〜3ミリで寿命は1ヶ月ぐらい。1日5個ほどの卵を産み、どんどん増えます。吸血できないと死にますが、頭から離れても数日間は生きられます。

�A発生の原因
　頭と頭の接触などでうつるため、接触して遊ぶことが多い子供によくみられます。帽子やクシ、衣類、毛布、プールのロッカーやタオルなどから感染することもあり、季節に関係なく発生します。

�B症状
　頭が痒くなります。湿疹や頭のかきすぎで傷ができたりすることもあります。痒くなくても感染していることがありますので、普段からの頭髪チェックをおすすめします。

�C駆除退治は専用のシャンプーと櫛で！
　しらみ専用シャンプーで駆除します。方法は簡単で、まず頭髪を濡らし、シャンプーをするときと同様に髪や地肌に塗り、5分間待ちます。あとはぬるま湯で薬剤を十分に洗い流すだけです（目や口に入らないように注意！）。これを1日1回、2日おきに2週間ほど続けます。これは、卵に対しては効果がないので、卵からかえるのを待って退治するためです。また、目の細かい櫛で入念にすくのも効果的です。

�D予防対策
　発症者との接触は避け、枕カバーやシーツはこまめに洗濯しましょう。温水で洗濯したり熱湯に浸すのも効果的で、成虫は60度ぐらいの熱湯に10分ほど浸せば死んでしまいます。布団干し、アイロンの使用や掃除機かけ、髪の毛を短くすることも効果があります。帽子やクシ、衣類の貸し借り、枕や毛布などの共用は避けましょう。

（2008年1月号 | 2008年1月4日 金曜日 10:52 JST更新）