■症例
喘息(ぜんそく)を持つ日本人男性(26)がインフルエンザに感染。高熱、呼吸困難、喘鳴が起こったため、入院。呼吸状態改善のため酸素投与、点滴治療を行う。その後、吸入治療のため数日間通院。
■今回のドクター
丸野抄子医師/インターナショナルSOSハノイクリニック
@ベトナムでのインフルエンザの季節 インフルエンザは、冬季に人へ感染する傾向があります。この「冬季」は、北半球と南半球とでは時期が異なり、ベトナムや日本を含む北半球でのインフルエンザの季節は、12月から3月頃まで。この時期には、北半球の全ての国で、同じ型のインフルエンザウイルスが蔓延すると予想されます。
A「インフルエンザ予防接種」は何を予防? インフルエンザの予防接種は、「その時期のインフルエンザの型」(人から人へと感染する)に対するもの。接種後、効果が現れるまでに約2週間を要しますが、その効果は1年後まで続きます。また、不活化ワクチンを使用するため、摂取により重症のインフルエンザが引き起こされることはなくなりますが、いわゆる風邪など、「インフルエンザ類似の疾患」を予防するものではありません。
Bベトナムでの予防接種時期はいつ? 日本とベトナム、またベトナム国内でも地域によって気候が異なりますが、北半球にいる限りは、インフルエンザが流行する前の10月頃に予防接種を受け、11月には免疫を作っておくのが理想です。ですが、それ以降であっても効果はあります。
C摂取が受けられない場合とは 予防接種に際して、あらかじめ医師による問診が必要な場合は次の通りです。 ・強い鶏卵アレルギーのある人 ・予防接種後、重い反応があった人 ・予防接種後、6週間以内にギランバレー症候群を発症した人 ・6ヶ月以下の子供(この年齢層での接種は許可されていません) また、発熱を伴う中等度・重篤な病気にかかっている場合は、症状が良くなるまで予防接種を延期しましょう。
D鳥インフルエンザにも効果あり? 通常のインフルエンザワクチンは、鳥インフルエンザウイルスに対して効果がありません。しかし、合併症のリスクを減らすものとして、世界保健機構(WHO)では、インフルエンザ予防接種を薦めています。
(2007年10月号 | 2007年10月5日 金曜日 10:42 JST更新)
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