■症例
5歳男子の便にミミズ状の白い虫がみつかる。白い虫は回虫であることが確認され、駆虫薬メベンダゾールを処方。家族も感染している可能性が高いことから、家族全員に同じ薬を処方。
■今回のドクター
Dr.ブルーノ・ウォーターズ(Bruno Wauters)/ファミリーメディカルプラクティスハノイクリニック
@ベトナムに多い寄生虫 ベトナムでは主に、回虫、べん虫、ぎょう虫が多くみつかります。感染する割合は、4年間在住の方だ5人中1人ほどです。
A虫が寄生した場合の症状 まれに腹痛や下痢を伴うことがありますが、基本的に無症状です。どんなに衛生面に気を配っていても、体内に入り込んでしまうのが寄生虫。気になることがあればすぐ病院に相談してください。
B「虫下し」とは 虫下しは、体内の寄生虫を駆除する薬。寄生虫を殺すものと、虫体を麻痺させ排出を促すものがあり、種類や寄生場所によって薬が異なります。適切な治療には虫の種類の特定が重要。条虫類(サナダ虫など)の場合、症状が悪化し他の臓器に影響が及ぶこともあるためです。
C「虫下し」は飲むべき? 便の中に寄生虫が見つかった、または家族が寄生虫に感染した場合以外は、服用する必要はないでしょう。「念のために飲みたい」という方は、半年に1度、1錠の服用であれば差し支えありません。
D「虫下し」と人間の体への影響 虫下しは、体内の寄生虫にのみ作用し、常在菌や微生物まで殺すことはありません。もっとも一般的な虫下しであるメベンダゾールとアルベンダゾールは、安全性が高く、副作用は殆どありませんが、ごくまれに、軽度の頭痛、発熱、腹痛、下痢などの症状が現れることがあります。万一これらの症状が重度かつ長期化した場合には、必ず医師の診察を受けてください。
E寄生虫に感染しないために ■果物や野菜を生食する場合は、水道水で よく洗う。塩水に果物や野菜を浸した後、長めに流水で洗うと効果的。 ■トイレの後や食事前には手洗いをする。 ■子供が砂場やおもちゃで遊んだ後は、必ず手洗いを促す。
(2006年10月号/2006年10月12日 木曜日 10:57JST更新)
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