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今回は蒲田にあるベトナム料理店「ティティ」を訪れた。実はここ、2度ほどオーナーが変わっており、現在の店は、3度目のトライとなるそうだ。 フロアを担当するヴァン(Thi Thi Thanh Van)さんは、厨房を受け持つ3人の親戚のおばさんたちと共に、店を切り盛りしている。彼女はベトナムの大学を卒業後、留学生として来日した。日本人や日本の永住権を持つベトナム人と結婚した親戚が3名も日本に住んでいたこともあり、まずは日本語学校に入学し、その後デザイン専門学校に通ったという。 ちょうどその頃、他のパートナーとともに「ティティ」の前店を経営していた1人のおばさんから、「パートナーがオーナーを降りるため、1人では続けられない。私も辞めなければ」との話を受けた。彼女は普段、別のベトナム料理店の厨房に勤めていて、長時間「ティティ」に立つことはできない。しかし「ここまでやってきたのに、辞めるのは勿体ない」と思ったヴァンさんは学校を休学し、自らが店に立つことを決意した。そこで声をかけたのが、他の2人のおばさん達であった。そして日本に住む彼女の一族が団結し、今の店がスタートしたのだ。 「最初は言葉がわからないし、働いたこともなく、もちろん飲食店での経験もないので、全てが大変でした」とヴァンさんは当時の苦労を語ってくれた。料理の面では学生の頃、日本のベトナム料理店へお客として行った事を思い出し、客が何を求めているかを考えた。 「よく他のベトナム人が経営する店で『日本人は食べられないから』と、香草をあまり使わなかったりするのを見てきました。しかし、この要素が無くては本当のベトナム料理ではないのです。日本人でも本当にベトナム料理が好きな人は、これを求めていると思っていました」と彼女。そのため同店ではあらゆる料理にパクチーやミント、バジルなどをふんだんに使用している。また駅から離れている上、さらに地下という店の立地、先の2度の店の評判から、イメージを変えるのに最初は苦労をしたとか。しかし、努力の甲斐あって、1度食事をした人は誰もが満足し、次の来店時には他の客を連れて来てくれるようになった。 仕事の経験ではなく、自らが客の気持ちになって店を作ったことが、人をひき寄せたのだろう、この店は最近人気が急上昇中。もちろん私もすでに引き寄せられ、同店のことを薦めては、友人達を引き寄せ中である。 <RESTAURANT DATA> 【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2008年11月号/2008年11月14日 金曜日 21:51 JST更新) |
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