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以前「忍さんが京都に来た時に、お連れしたい素敵なベトナムカフェがあるのです。」との京都在住の友人に勧められた。今回、彼女にアテンドしてもらい、その「シクロカフェ」へと向かった。 「この中です」と足を止めたのは、女性は少しためらってしまうような、小さな飲み屋やバーが集まるレトロな雰囲気の雑居ビルの前。中に入り、ガラガラッと店の戸を引と、アオザイ姿の素敵な女性の姿が目に入ってきた。彼女がこの店のオーナー、いや、ママこと今出みおさんだ。 カウンター8席のみの本当に小さなお店には、ベトナム中部の街・ホイアン(Hoi An)の提灯が怪しげに灯り、彼女のアオザイ姿と相まって、ビルの外観からは想像が付かない不思議な空間となっていた。 メニューはスタンダードな酒類の他、ベトナムの地酒、カクテル、ベトナムコーヒーやベトナム茶が揃っている。料理も開店当初は出していたとのことだが、現在はおつまみのみを置いているという。 この店の客のほとんどは常連で、常連客が呼んできた客が、また常連となっていく。友人によると、こういうお店はすごく京都らしいのだとか。アジア好きの面白い人々がたくさん集まり、時にはそんな常連客が店に入り切れなくなり、カウンターの中にまで入って立ち飲みとなることもあるのだとか。 「毎日大好きなアオザイを着て、好きな話ができて、とても幸せですね」と語るみおさんは、半年に1度はベトナムに通っている。 「最初は旅行でベトナムを訪れ、ベトナム人の人柄に魅力を感じ、このままベトナムに通い続けるにはどうしたらいいのか?と考え、この店をオープンしたのです」。 仕事をしながらもベトナムに通え、さらには大好きなアオザイを毎日着られる仕事を、自ら作ってしまったのだ。この店の場所は以前から知っていたそうだが、ある時、久々に訪れ、庶民的でなんだか懐かしく、アジアっぽい雰囲気のあるこの場所が、頭の中でベトナムとリンクしたそうだ。そして、この広さの店なら自分だけでできそうだと、6年程前に店を出した。 取材中も「遠くから客さんが来る」と、店の常連客をわざわざ集めて私達を迎えてくれたみおさん。その中に交じって、とても楽しいひと時を過ごした。柔らかい響きの京都弁、アオザイ姿が凛々しいみおさん…、私もその魅力にすっかりハマってしまった。 <RESTAURANT DATA> 【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2008年9月号/2008年9月19日 金曜日 19:31 JST更新) |
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