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このコーナーで訪れたベトナム料理店はいったい何店目であろうか?これまで私が取材店を決める時はいつも、自然とつながっていく縁を辿ってきた。そして今回訪れた店も、絶妙のタイミングで「ご縁」を感じて訪れた。 東京で以前から有名なこの「サイゴンレストラン」は、開店20周年を迎える。 「当時まだ『ベトナム』と言えばベトナム戦争のイメージばかり。この国の素晴らしい料理を知ってもらえれば、イメージも変わるのでは?ベトナムの広告のためと思い、経験はありませんでしたが、お店をやることにしました」 同じ事をどこかで聞いた事があるな…と思ったが、以前取材した渋谷の「ブーゲンビレア」だと思い出した。それもそのはず、安倍さんのご主人は、ベトナム人留学生として日本を訪れ、当時、渋谷のブーゲンビレアを立ち上げたキエット(Kiet)さんらと留学生仲間だったという。彼らは戦争のイメージ一色の母国「ベトナム」のイメージを、少しでも良くしたいと語り合い、それぞれ行動に出た。安倍さんのご主人は留学後、日本とベトナムとの貿易会社を営み、別の仲間が当時経営していたベトナム料理店の場所を引き継ぐ形でこの店をオープンしたのだ。 もともとあった店のネットワークもあり、店が変わってからも日本在住のベトナム人が多く集まり、現在、留学生協会の集まりなどにも利用されているという。また、自称この店の営業部長という日本人の常連もいる。さらにはオープン当初から20年務めるベトナム人の店長、10年もの間働いてくれているコックもいたりして、とにかく20年という月日がお客さんやスタッフの絆を強いものにしているように見えた。 「お客さんがベトナム料理を『おいしい』と言ってくれるのが私の喜びですね」 安倍さんは、自分の店のお客さんに他のベトナム料理店を紹介したり、本人自ら客として来店したりもする。今回、取材の縁ができたのもこのためだった。多くの人にベトナム料理を食べて楽しんでもらいたい。店同志が競うのではなく共存し、お互いにより大きくなっていく。そんな彼女の垣根のない考えや人柄が、20年もの間この店を支え、スタッフやお客さんを惹きつけているのだ。 <RESTAURANT DATA> 【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2008年5月号/2008年5月16日 金曜日 10:57 JST更新) |
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