ベトナム旅行に行く前にちょっとみるベトナム情報サイト | ベトナム旅行手配 | 空港 | ベトナム地図 | ベトナムディレクトリ | |
|
||||||||||||||||||||||
|
|
「ベトナム料理と知らないで入って来るお客さんが多いんですよ」と言うのは店長の鶴巻款(つるまきまこと)さん。店に入るとエントランスに配された池に流れる水のせせらぎが聞こえてくる。奥に長いフロアはアジアのリゾートホテルのレストランの様な雰囲気。その奥にはバーカウンターが、そしてさらにその奥にも部屋がある。お座敷と思いきや、部屋の中にはベッドがあり、なんとマッサージができるスペースだと言う。 「ここではアロマリラクゼーションができます」と鶴巻さん。つまり、料理を楽しむだけのレストランではなく、スペース全体でお客さんを癒しに導こうというのが、この店のコンセプトなのだそうだ。おいしい料理やお酒が楽しめ、アロマセラピーでくつろげるとなれば、まるでリゾートホテルに滞在したかのよう。客の約8割が20〜30代の女性というのもうなずける。 店自体は何となく、どの国との区別がない、いわゆる「アジア」な雰囲気。そこでつい料理もそうなのかと思ってしまうが、実はメニューは完全なベトナム料理で、厨房では4人のベトナム人コックが腕をふるっている。若い女性がターゲットなだけに、メニューはその期待を裏切らないヘルシーなものが多い。また、日本のベトナム料理店では、ベトナム現地で卓上にどさっと置かれるハーブや生野菜をイメージし、なるべくそれに近づけようと悪戦苦闘しているところも多いが、野菜が高価な日本ではそのコストが課題。しかしここではその難しい課題にも堂々と挑戦している。メニューブックの中には「野菜巻きメニュー」というくくりがあり、たっぷりのハーブ、生野菜といっしょに、おかずをライスペーパーで巻いて食べる料理が数種並んでいたり、フォーなどの麺類にもたっぷりと野菜が付いていていたりするのだ。さらにベトナムと同じハーブを出したいと、最近ではこの店を経営する会社が、日本でのベトナムハーブ作りをテストしているという。 「ベトナム料理店」と名のっていないからか、この店で初めてベトナム料理を食べたというお客さんはとても多い。 「知らずにきたからこそ、出てきた料理を食べて素直に『ベトナム料理っておいしい』とファンになりやすいのです」と鶴巻さんは語る。 鶴巻さんはこの店の他、同系列のベトナム料理店3店舗の統括も担当しており、毎日かなりハードなスケジュール。しかし「リラックスしているお客さんにサービスしていると自分の心も癒されますね」と、彼の笑顔は決して絶えることがない。 <RESTAURANT DATA>
【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2006年10月号/2006年10月19日 木曜日 8:21JST更新) |
|
Powered by |