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「ブンチャーは妻の好物なんですわ。家で時々作って『こんなにおいしいのに何で日本にはお店がないのかね』というのがこの店をやるきっかけですね」と話すのは、焼いた豚肉と生野菜のハノイ風漬け麺「ブンチャー(Bun Cha)」と「皿飯」の食堂、「アイン」のオーナーの山上巧さん。 店頭にはベトナムの屋台車が置いてあったりと、とても庶民風な雰囲気。店内にはベトナムの簡易レストラン同様のステンレスのテーブル、プラスチックの椅子が並び、ベトナムでよく目にしていた光景に、とても親しみが沸いてくる。 彼は1996年にホーチミン市に語学留学、翌年からは現地の旅行会社が主催するベトナム料理ツアーの手配の仕事をしていた。そこで通訳をしていたのが現在の奥さん。彼女の家族は30年前にベトナムから日本に移住した越僑なのだが、本場のベトナム語を習うため、ホーチミン市に滞在していた時に2人は出会ったのだ。その後結婚し、まずは心斎橋に「インドシナ」というベトナム料理店、その数年後にこの店をオープン。お店のレシピは全て奥さんの家庭の味なのだそうだ。 メニューは看板料理のブンチャーと、日替わりのおかずを6品中から1品を選んでごはん、野菜と盛り合わせたベトナムスタイルの皿飯、そしてベトナム風サンドイッチ「バインミー(Banh Mi)」。皿飯はお弁当としてテイクアウトでき、気軽に利用できるのもうれしい。 「この店にはあまり『ベトナム』と書いていないんですわ。日本人にはベトナム料理=おしゃれで高級、みたいな思い込みがありますからね。でも、おいしいものといえばベトナム人が普段食べている庶民派のもの。『ベトナム料理だから』と来るお客さんよりも、近いから利用してくれるお客さんに来てもらいたい」と山上さん。さらに「ただの『弁当屋』と思われてもいいんですわ。お客さんが来て、『わ〜、おいしいなー。なんやベトナム料理かいな』でいい。中華料理がこれだけ定着しているのも『餃子、チャーハン』のような庶民料理が安い値段で食べられるからで、ベトナム料理も早くそんな存在になってほしい。だから私はベトナム料理の値段に付加価値をつけるのではなくて、誰よりも早く値段を下げることにしたんですわ」と語ってくれた。 日本で暮らしながらも普段からベトナム料理を食べて育った奥さんと、現地で庶民料理を食べ尽くした山上さん。つまり、その2人の「これぞおいしいベトナム料理」という思いが、このお店の原動力になっている。 <RESTAURANT DATA>
【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2006年8月号/2006年8月11日 金曜日 10:33JST更新) |
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