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タイ料理、ベトナム料理の両方を扱う店と聞くと、どちらの料理も本格的でなく、「タイ風」、「ベトナム風」程度?とつい思ってしまう。しかし、今回訪れたお店には、そんな浅読みはあてはまらない。レストラン「ナムサオ Nam Sao」のオーナーシェフ・鈴木さんは、どちらの料理も本格的に修業をした人物だからだ。 鈴木さんは元々、アパレル関係の仕事をしていたが、仕事の合間にアジアを旅した際、料理に興味を持ち、その中でも特にタイとベトナム料理に惹かれたという。そこで仕事をやめた彼は、阿佐ヶ谷にあるタイ料理店で修業。またその後、東京には納得できる味のベトナム料理店が無いと感じ、「それならば現地で学ぼう」とベトナムへ料理修業に出たのだった。 あても無くベトナムのホーチミン市にやって来た鈴木さんはまず語学学校へ入り、ベトナム人の知り合いのレストランで働かせてもらいながらベトナム語の勉強に励んだ。そしてある程度語学が身に付いたところでベトナム国営の調理師養成学校に入学。もちろん授業は全てがベトナム語で行われるため、わからない言葉は語学学校で料理用語のプライベートレッスンを受けたという。 その後、ホーチミン市にある某有名ホテルのレストランで働き、そこでベトナム人、外国人向けの本格的なパーティー料理、宴会料理などを学び、日本へ帰国。2005年の11月にこの店をオープンすることとなった。 また、鈴木さんは現地の店で学んだだけでなく、おいしいものを探しにベトナム国内を旅した。中でもお店のお勧め料理「バインティットヌン Banh Thit Nuong」は、ベトナム中部にあるプレイクという町で出会った一品。一見、生春巻風に見えるが、実はひき肉をライスペーパーで巻いて揚げたネム(Nem)と香草、野菜をさらにライスペーパーで包んだもので、生と揚げ、両方のライスペーパーの食感が楽しめる中部ならではの料理だ。そしてこれに付く味噌とピーナッツベースのタレも絶品。「ベトナムを食べ歩いて出会ったどのタレよりもおいしかったので、頼み込んで勉強させてもらったのです」と鈴木さんは話す。 「ベトナムでは料理だけでなく、人の温かさなどいろいろなことを教えてもらいました。本当に感謝しきれないぐらい」。 ベトナム料理、ベトナム人、ベトナムという国を心から愛し、そう語る鈴木さん。そんな彼が作る料理を食べた時、私はベトナムを懐かしく思い出してしまった。 <RESTAURANT DATA>
【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2006年4月号/2006年4月5日 水曜日 8:20JST更新) |
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