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今回の訪問先は、実は私がメニューの企画をお手伝いしている店。そのためこのコーナーで紹介するのをなんとなく避けていた。しかしこの店を経営する会社社長・原田さんのベトナム料理への情熱に感動し、是非書いてみようと心が動いたのだ。 原田さんがベトナム料理店をオープンするに至ったのは、23年間の外食企業での勤務を経て入った会社の社長が「ベトナム料理店をしたい」と言い、彼と意気投合したからだった。 原田さんは以前から出張などでベトナムを幾度も訪れており、ベトナム料理にも触れる機会が多かった。そしてその時に感じたのが、ベトナムは大勢で食事をするのが基本で、とにかく活気があるということ。そして偶然にもベトナム料理に携わることになった時、ベトナムで感じたような食の場を提供したいと思ったという。日本のベトナム料理店は専門性が高く、高級な店も多い。しかし、そこで食べるベトナム料理は、彼が感じていたものと同じではなかったのだ。 彼がそれまで携わった外食産業というのはファミリーレストラン。全盛期、パスタやビーフシチュー、グラタンなどの洋風の料理を、低価格で気軽に食べられるようにして大衆化。それに伴い日本人の食生活が多様化していく様を、彼は目の当たりにしてきた。 そこで、その時と同じように誰もがベトナム料理を気軽に食べられる場所を提供し、ベトナム料理を日本に定着させたいと原田さんは願っている。 お店のメニューはフォー(Pho)、生春巻、揚げ春巻などの一般的なメニューから、土鍋ごはん、チャーカー(Cha Ca)などの個性的なメニューも揃う。目指すのは「マニアでなくても食べやすく、しかしベトナムの味」。そのため店のコピーに「家庭的」と入れた。 ベトナムの家庭で食べる料理は、同じ料理であってもそれぞれの家の味がする。「その家族の好きな味」、それが家庭料理だ。だから「ベトナム料理の味はこう」と決め付けず、ベトナムの家庭や大衆的な店で食べた料理を比較して日本人好みの味を選び出し再現している。 「先日お客さんから『パクチー(香草)が苦手なのでベトナム料理を避けていましたが、今日初めて食べたらおいしかった。』と言われとてもうれしかった。ベトナム料理の食わず嫌いな人を、私達の力でベトナム料理ファンにしたいです。」と原田さんは最後に語ってくれた。 <RESTAURANT DATA>
【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2006年3月号/2006年3月16日 木曜日 8:02JST更新) |
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