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ベトナム在住経験のある日本人の知人の中には、ベトナム料理店「青いパパイヤ」のファンがとても多い。それは何故かと考えながら、今回はその店のオーナーシェフであるチャン・ティ・ハー(Tran Thi Ha)さんを訪ねた。 地味な立地だが、ベトナム料理通には良く知られている「青いパパイヤ」。東京だけでなく、千葉や埼玉、神奈川などの各地から、わざわざ予約を入れて客がやって来るという。「お店をやるからには、ただベトナム料理の珍しさだけでお客さんを集めたくない。プロとして魅力的な店、味、盛り付けを目指したかったのです」と語るハーさん。 彼女は24年前に難民として日本へやって来た。施設で日本語のトレーニングを受けた後、東京の工場で働いた。そしてお金を貯め、働きながら調理学校の夜間コースに通い、調理師免許を取得。さらにその後、大学で4年間勉強し、栄養士の資格も取得した大変な努力家だ。「お店を始めた当初は、日本ではまだベトナム料理の食材が手に入りにくく、店で出すビールでさえ配達してもらうことが難しくて、わざわざ買いに出かけていました」とハーさん。 しかし、そんな彼女の人柄に惹かれてか、近所の八百屋さんが協力を申し出てくれたという。「『ハーさんに使ってもらおうと思って…』と、青いパパイヤ、隼人瓜、ゴーヤ、空芯菜など、いろいろな野菜を市場で探して買って来てくれるようになり、さらには八百屋の店頭でも販売して『この野菜の料理の仕方は青いパパイヤへ行くと教えてくれるよ』と店の宣伝まで。本当に感謝していますよ」。 ハーさんの味付けは、彼女の故郷であるベトナム中部の港町ニャチャン風だ。「ニャチャンの味は南部ほど甘くなく、北部ほどシンプルでもないので日本人に馴染みやすいはずです。」とハーさんは話す。 お店の看板メニューはもちろん「青いパパイヤサラダ」。ベトナムのパパイヤサラダは海老や豚肉を入れたご馳走風のものもあるが、彼女のサラダは素朴な屋台で食べる庶民のスタイルで、干し牛肉は腸詰を代用、食べやすいあっさりとした味になっている。 店では1品1品を丁寧に作るハーさんの姿を見ることができ、カウンターに座って彼女と話しながら料理を楽しむ人も多いと言う。全17席と規模はとても小さい店だが、だからこそ、彼女の気配りが行き届く。それがこの店の人気の秘密なのだろう。 <RESTAURANT DATA>
【忍さんのひとくちコメント】 文=伊藤忍(ベトナム料理研究家) (2006年1月4日 水曜日 8:46JST更新) |
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