ベトナム(人)らしさとは何か
「ベトナム(人)らしさとは何か」と聞かれた時、あなたはどのように答えるでしょうか。ベトナム人に言わせると、「曖昧さ」こそが、いちばんの特徴だといいます。その最たるものとして、ベトナム人がよく口にする言葉が、「」(=はっきりしていたら、ベトナムではない)。規則や人間関係において、「はっきりしていない」ことは、ベトナムのお国柄だというのです。
例えば、不可解な決まりごとについて、
「」(=どうしてそんなことになってるのかしら。理解し難いわね)
と聞けば、次のような答えが返ってくるかもしれません。
「(=何でそんなこと聞くんだよ、答えなんてないだろ)
(=君はずっとベトナムに住んでるのに、まだそんなことを聞くんだねぇ)
」(=何ごともはっきりしていたら、それはもうベトナムじゃないよ)
日頃から、このような会話が交わされているベトナム。実際に、疑問を感じても人に尋ねることは少ないようです。何かについて明確な答えを得ようとするのは、無駄なこと。規則は規則、事実は事実として触れないでおく。「曖昧なのがベトナム」なのですから。
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