メリークリスマス
ベトナムのクリスマス名物といえば、街を彩るイルミネーションでも食卓の鶏料理でもありません。それはズバリ、街を行く若者たちのバイクの暴走。もはや国民総暴走族状態で、驚くこと間違いありません。
さて、そんなベトナムでは、一般的にクリスマスのことを「」と呼びます。クリスマスを意味するフランス語からきたもので、仏領時代の名残といえます。しかし、ベトナム語にもクリスマスにあたる単語はあり、「降りる / 」と「生まれる / 」が合わさった「」、つまり「聖誕」がそれ。「メリークリスマス」は、その前に「おめでとう / 」がついて「」。「贈り物 / 」がつくと「クリスマスプレゼント / 」。クリスマスツリーはというと、クリスマスの「松の木 / 」で「」と言います。
ところで、ちょっと面白いところではサンタクロース。クリスマスの「おじいさん/ 」で「」と言いますが、「」とも言います。「」は「雪」をさす言葉で、さしづめ「雪のおじいさん」といったところ。ちなみに「雪だるま」は「人 / 」がついて「」と呼びます。ごく一部の地域を除き、雪の降らないベトナムですが、仏領時代、「クリスマス」と共に、それにまつわる様々な言葉がもたらされ、その中に「雪」も含まれていたのかもしれません。見たことのない「雪」ですが、ベトナム人にとってもまたそれは、クリスマスのイメージなのです。 |