「地獄の沙汰も金次第」
お金に関する会話が日常的に交わされるベトナム。新しい時計をつけていると 「 (ムア バオ ニュウ)」(いくらで買った?)、バイクタクシーの運転手に 「 (トゥエ ニャー モッ ターン バオニュウ)」(家賃は1ヶ月いくら?)などと聞かれることは日常茶飯事。そこで今回は、お金に関わる諺から、ベトナム人の考え方をみてみましょう。
■「 (コー ティエン ムア ティエン クン ドゥオック)」(地獄の沙汰も金次第)
ベトナム語では「金があれば、便利さも買える」。って、ベトナム暮らしで思い当たる場面が浮かびませんか?
■「 (ヘッ ティエン ティー ヘット ティン)」(金の切れ目が縁の切れ目)
「金がなくなれば情もなくなる」。分かりやすくて、リアリティーのある表現です…。気をつけましょう。
■「 (イム ラン ラー ヴァーン)」(沈黙は金なり)
「静寂は金」と、これは日本や英語などと同じ表現です。ゴールドで表すところが、今でも家や土地の売買が金で行われるベトナムらしいですね。
最後に、お金に関するベトナムの小噺を一席。
ケチな女:「神様、下界の100年は天国では何年にあたるのですか?」
神様:「人間よ、年月で表すには短すぎる。ほんの1分にしかならぬ」
女:「では1億ドン(約76万円)ならいくらになるのでしょうか」
神様:「わずか1スー(Xu=100ドン/約0.8円)だ」
女:「じゃあ神様、1スーで結構ですからお恵みくださいよ。貧乏でとても苦しいんです」 |