「キツネのようにずるがしこい」
日本語に「猫可愛がり」、「犬猿の仲」、「馬鹿」、「狸寝入り」などの表現があるように、ベトナム語にも動物を使ったベトナムらしい表現が多くあります。
見出しの「[ホン
ニュー カーオ]」は、「狐のようにずる賢い」。日本語でも「狐がつく」と言うように、ネガティブな印象の強いキツネ。これが英語では「She
is a fox![シー イズ ア フォックス]」(彼女は魅力的だ)と、ほめ言葉になる場合もあります。こういった違いを発見することが、言葉を学ぶ上での楽しさなのです(よね?)。
「(形容詞)+[ニュー](〜のような)+(動物)」で、「(動物)のように(形容詞)」という表現ができます。他の動物を使った表現を見てみましょう。
− [ニャイン
ニュー トォ](ウサギのように速い)
− [チャム
ニュー ズア](カメのように遅い)
− [デン
ニュー クア](カラスのように真っ黒な)
− [グー
ニュー ボー](牛のように愚かな)
− [ホイ
ニュー クー](フクロウのように臭い)
このように、動物を使った表現は多々あるものの、ひとつ十分注意しなければならないことがあります。それは、日本語の「サル顔」のように誰かを動物に例えることは、よほど親しい間柄でない限り、非常に失礼にあたることです。いくらその人がサルやイヌに似ているからといって「サル顔だね」「アヒルみたい」などと言えば、相手は傷つき本気で怒り出すことは必至。気をつけましょう。 |