「元気?」「いいえ、元気ではありません」
耳にタコができるほど言われることではありますが、ベトナム語を習得するのに避けて通れないのが「発音」。声調が6つ(南部は5つ)ある上、日本語に無い音もあり、正確な発音が重要となるためです。
特に難しいのが頭子音「kh」。「kh」で始まる単語を発音するには、「のどの奥から痰を切るような感じで強く息を吐く」という高度なテクニックが必要です。
これを練習するのにぴったりなのが、なんと日常の挨拶の言葉。必要な単語は「 (ホン)」(無い、否定の「No」)と「 (ホエー)」(元気な)のみ。
「 (ホエー ホン?)」は「元気?」。「 (ホン、ホン ホエー)」は「いいえ、元気ではありません」という意味です。ちなみに、「元気です」は「 (ホエー)」。
お気づきのように、この会話で使われる単語はすべて「kh」で始まります。ここでは便宜上、「 (ホエー)」を「ホエー」、「 (ホン)」は「ホン」と書いていますが、本によっては「コエー」「コン」と表記されている場合も。実際には、両方の中間のような音に聞こえます。
さあ早速、あなたの周りのベトナム人を捕まえて、「 (ホエー ホン)」「 (ホン、ホン ホエー)」とちゃんと言えているかどうか、チェックしてもらいましょう。そして、ベトナム人に出会ったら「 (ホエー ホン?)」、元気かと聞かれたら、ウソでも「 (ホン ホン ホエー)」(「 (ホエー)」だけでもいいですけれど)。繰り返しは、上達への近道。そのうち、考えなくても自然と舌と口が正しい形になることでしょう。きっと。
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