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「海外には全く興味がなかったんですよ。ずっと建築一筋だったので、もちろんベトナム語もゼロでした」。 そう笑顔で話すのは、建材や家具の輸出会社「ドリカムアジア」代表取締役の清水謙治さん。 「子供の頃から絵を描いたり、彫刻作品を作ったりと物作りが好きだったんです。高校1年生のとき、建築家・安藤忠雄の本に感銘を受けて建築の道を志したんですよ」。 そうして1995年より大学院卒業までの6年間、本格的に建築を学び、住宅施工会社に就職した。 「営業から設計、現場管理まであらゆることをやりました。この時のいろいろな経験が現在の仕事にも役立っていますね」。 仕事は充実していたものの、自分の好きな「設計」に絞ってやっていきたいと、2003年に退職。建築事務所に再就職した清水さん ところが、入社して約2年後の2005年11月、突然会社からベトナム行きを宣告されたという。 「ベトナム好きの所長が、ベトナムでビジネスを始めたかったんですね。それで、自分は多忙だからと『清水、ベトナムで何でもいいからやってこい!』って」。 「ビジネスなら何でもいい」と言われたものの、やはり建築関係の仕事をやろうと、1ヶ月後には早くも「ドリカムアジア」を設立。まずは、日本のものとほぼ変わらない品質で、安く仕入れられるベトナムの石材を日本へ輸出することから始めたという。 「右も左もわからなかったんですが、辞書を片手に自分の足で、工場や運送会社などをひたすら探しまわりました」。 しかし、当時は日本での仕事もあり、数日ベトナムに滞在しては、機内で仕事をしながら日本に戻るという多忙な日々が続いた。 「忙しかったのですが、実際お客さんからの注文は数件しかなくて。経済的にも肉体的にも厳しい生活が2年程続き、退社しました」。 退社後の2007年11月、清水さんは「ドリカムアジア」の株を買い取り、再建に向けてスタートを切った。 フローリングなどの床材に使われるヒノキやブラックウォールナット、扉や家具に使われるMDF(中密度繊維板)などの木材や、キッチンの天板や石畳に使用する大理石などの石材をベトナム人社員と共に探し、約20種を取り揃えた。それらの建材や家具を日本へ輸出したり、ホーチミン市で建築設計や施工を手がけたりしてきた。 「ベトナムでも日本でも言えることですが、コミュニケーションが1番大切だと思うんです。社員とはもちろん、工場にも出向いて、工場スタッフたちとも意思疎通をはかり共に作り上げていくことが、いい商品を生み出すことに繋がるんです」。 そう話す清水さんのオフィスは常に笑い声が絶えない。 「現在8人のベトナム人社員と一緒に仕事をしていますが、業績が徐々に上がる中、彼らと喜びを分かち合うことが何より嬉しいんです。今では図面がひけるようになった社員もいるんですよ」。 仕事もベトナム生活も充実しているという清水さんは、まだまだこの仕事を続けていきたいと話す。 「でも、ここはベトナム人の国ですから、彼らが独立できるビジネスを展開していくつもりです。自社の業績を上げることも大事ですが、社員が将来自分で何かできるように協力していきたいんです」。 (2009年1月号/2009年2月1日 日曜日 14:34JST更新) |
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