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「国籍を越えた交流の場を提供したいんですよ」と、穏やかな笑顔で話すのは、29歳という若さながらホーチミン市でレストランバー「ホアマイ」のオーナーを務める、平川泰輔さんだ。 彼がベトナムに来たのは2007年1月。それ以前は、日本でIT企業の社長を務めていたという。 「ただ、いつも海外で働きながら暮らしたいと思っていました」と、彼は子供の頃から海外に漠然とした憧れがあったそう。そして社長時代、お金に余裕はあったものの、会社に寝泊まりすることもしばしば、友人と会う暇もないほど多忙だったという。 そんな日々が2年ほど続き、「このままでいいんだろうか、やっぱり海外で働いてみたい」と自分を見つめ直した平川さん。そんなとき、彼の会社のグループ会社がベトナムで事業を立ち上げることになった。それを機に、まだまだ未開拓な国ベトナムに可能性を感じた彼は、意を決して渡越。2007年2月に「ホアマイ」をオープンさせた。 しかし、様々な飲食店で働いた経験はあったものの、オープン当初は大変だったと、彼は振り返る。 「初めの4ヶ月は1日に10人程しかお客さんが来ない日も多く、何度も店をたたもうかと迷いました」と平川さん。 また、彼の店で働くベトナム人スタッフからも、ベトナム人の経営とは違ったスタイル、客入りが悪い状況に不安を感じ、心を開いてくれない日々が続いたという。 「言葉の壁はありましたけど、僕のほうから何でも話すようにしました。そうしたら徐々に1人1人の個性が見えてきたんですよ。」 そして、スタッフそれぞれに見合った仕事を与え、彼自身もまた自分にしかできないサービスを模索したという。 「接客以外にも、音楽を聴きながらくつろいだり、会話をしたり、気取らず食事やお酒が楽しめる雰囲気作りを大切にしたいと思ったんです。」 そうして試行錯誤しているうちに徐々に客足も増え、従業員たちも彼を信頼するようになってきた。平川さんも彼らとの関係が深まるにつれ、ベトナム人の考え方がつかめるようになったと話す。 「ベトナム人もおしゃれなレストランやバーが好きなんですよね。でも、かしこまった雰囲気だと行きづらいようです。」 日本人経営の店だからといって、日本人向けにはしたくなかったと話す平川さん。 「せっかくこの国にいるんだからベトナム人とも知り合える場を、そしてこの国にはいろいろな国の人がいますよね。だから国籍や年齢は関係なく、ここに来れば誰かと気軽に話ができる、そんな店を目指したいんです。」 今では常連客も増え、毎日多忙ではあるが、本当に充実していると彼は言う。 「『ホアマイ』ももうすぐ1周年。異国でここまでやって来れたのは一緒にがんばってきたスタッフとここで知り合った人たちのおかげ。みんなでお祝いをして、また新たな交流が生まれたらいいですね。」 (2008年1月号/2008年1月11日 金曜日 10:59JST更新) |
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