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「好きなことをして働けることが幸せなんです。だからこの国に何か恩返しをしたくてね」。 そう笑顔で話すのは、ホーチミン市でゴルフ専門のツアー会社を営み、その傍らでインストラクターとしても活動する梶宏光さんだ。 東京のゴルフの名門「小金井カントリー倶楽部」のそばで生まれ育った彼は、18歳でゴルフを始め、23歳でプロとなった。そう聞くと、彼のゴルフ人生は順風満帆のように思えるが、25歳の時に交通事故に遭い靱帯を断裂。プロとして続けることが難しくなったという。 その後、梶さんは建材会社に転職。ところが25年が経った頃、再び転機が訪れた。狭心症のため入院することになったのだ。 「その時に確信したんです。一度しかない人生、本当に自分の好きなことをやりたいってね。それに、またゴルフに関わる仕事に就きたいとずっと思っていましたから」。 そして彼は退社を決意。現地に駐在する知人をきっかけに1999年、渡越することとなった。 「その頃、ベトナムには全くゴルフが浸透していなかったんですよ。でも、ゴルフをするにはとても良い環境だと感じたんです」。 しかし、ゴルフ専門のツアー会社を始めようとするも、当時はまだ政府役人もほとんどゴルフを知らず、会社設立の手続きだけで1年を要したという。だがそのうち、徐々にゴルフツアーも軌道に乗り、今では日本や韓国などから、ゴルフをするため、わざわざベトナムに足を運ぶ人も少なくないという。 「あまり期待しないで来る人もいますが、実際にプレーすると、皆さん大変満足してくれるんですよ。ベトナムは気候的にも良いですし、丘陵地や海沿いなど起伏に富んだコースもたくさんありますしね」。 しかし、いくら環境が良くてもいざプレーとなると、マナーやエチケットを知らないベトナム人プレーヤーに困ることも多いという。 「人のいる方向へ打ってはいけないなど、ゴルフの基本的なマナーを知らない人も多いんですよ」。 近年、ベトナム人の間でもゴルフの人気が高まっているが、ゴルフの知識を得る機会や、ベトナム人プレーヤーをサポートしてくれる環境はまだまだ少ない。そして、ゴルフは未だ、裕福な人のするスポーツという認識が実状という。 「将来、ベトナムにもゴルフ協会やゴルフスクールができればいいと考えています。そうすれば、ベトナムのマナーや環境も、もっと良くなるはず。ベトナムのゴルフは、まだまだこれからなんですよ」。 そう語る彼は今、ベトナムを訪れるきっかけを作ってくれた知人の言葉「ベトナムで仕事が軌道に乗って余裕ができたら、この国に恩返しをしてほしい」、その約束を果たすために、新たな活動も始めた。ベトナム特産のカシューナッツやライチを使ったお土産「アオザイサブレ」を製造販売、売り上げの一部をベトナムのストリートチルドレンに寄付しているという。 「ベトナムでゴルフ?」という時代から約8年、ベトナムゴルフの先駆者として走り続けてきた梶さんだが、ゴルフの本場アメリカへ赴き、PCを使った最新のインストラクター講習を受けるなど、今もなお、ゴルフへの愛情は止むことがない様子。そんな彼だからこそ、まだまだこれからというベトナムのゴルフ界を更に開拓してくれるに違いない。 (2007年12月号 | 2007年12月18日 火曜日 10:34 JST更新) |
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