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ホーチミン市の5区に、2人の日本人男性が営む美容室がある。しかも彼らは従兄弟同士。「美髪屋ジープ」の小田桐勝さんと田崎直康さんだ。 「ベトナムに来たのは単なる思いつきなんです。日本と違うところで仕事をしてみるのもいいかな、と思って。」 そう語る小田桐さんは、美容師歴約20年。「美容室を立ち上げるあるベトナム人が、日本人美容師を探している」との話を知人から受け、「面白そうだ」と気軽に話に乗ったのが、来越のきっかけだ。そしてその店で約2年間働き、2005年4月30日、とうとう自分の店を立ち上げた。その際日本から呼び寄せたのが、同じ美容師である従兄弟の田崎さんである。 「ベトナム行きは、それほど迷いませんでした。来る1年ほど前から話だけは聞いていましたから。それに、する仕事も同じ。思えば神奈川から静岡に行くような感覚で来てしまいましたね。」 2人のそんな話を聞くと、「なんとなく」で始めた店のように思える。しかし、実はそうしたきっかけも、ベトナム美容界の状況から生み出されたものであった。 「ベトナム人美容師の技術はまだまだ。パーマなどに使う薬品はアメリカ製のものが人気ですが、日本人には強すぎて、逆に髪を傷めるものばかりだったんです。」 ベトナム人の店で日本人客を相手に働きながらも、日本並のサービスを求める小田桐さんにとって、それは日々の悩みであった。 「不十分な環境の中、こと細かに指示を出すよりも、もっとお客さんに集中したい。自分のスタイルで仕事をしたい」、そんな思いが強くなり、ついに独立を決意。そして、結果として以前よりも高い人気を得、現在では口コミで日本人以外の在住外国人などもやってくるようになったという。 「でも、ベトナムの良いところもありますよ。ベトナムの美容室で定番の、シャンプーの時に行う頭のマッサージなどは、確かに気持ちがいい。日本と同じサービスを目指していますが、そういう良いところは取り入れています。」 日々の生活と切っても切れない美容室。しかも日本を離れ、異国で暮らす人々の日常を支えてくれる彼らの店は、おのずと寄せられる期待も大きい。しかし、そうした良質のサービスも、彼らにとっては「やりたいことの一つ」のようだ。 たとえば現在「ジープ」ではヘアケアのほか、オリジナルのバッグや、古着Tシャツの販売を始めた。また、「せっかくだから、いろんなことをしてみたい」と、日本の文化から離れがちな在住者のため、来店者への日本語DVDのレンタルサービスも行っている。 「自分たちのスタイルで、従来の美容室の枠にとらわれないお店がしたい。」 そう語る彼らの店が、はたして今後どのようになっていくのか、次の変化をぜひ見てみたい。 (2006年6月号/2006年6月14日 水曜日 10:32JST更新) |
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