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夕食後は、コンサート会場に直行。俺は舞台袖で師匠のパフォーマンスを真似て歌い、そして踊る。師匠のダンスは実に個性的な上、強烈なインパクトがある。 そんなダンスをマネる日本人の姿は、ベトナム人スタッフにも大受け。調子に乗った俺を筆頭に、ステージ横は師匠のモノマネ大会になっていた。誰が上手いだとか下手だとか徐々に白熱、ベトナム人同士でケンカまでしてしまう。 「こいつら、バカだなぁ」 と思いながら、俺は師匠と次の会場へと移動する。全7ヶ所でのステージが終わったのは、深夜1時だった。 「SAKAI、ボク、オナカヘッタ〜」 師匠はコンサートも終わりご機嫌だ。 しかし、この言葉は俺にとって、地獄のセレモニー開始のゴングを意味する。 案の定、レストランに連行される俺。今度は、バケツのような器に入った牛肉入りフォーだった。まあ、魚の大群よりはマシだと思い何とか完食。 ところが、 「SAKAI! モウヒトツ!」 またバケツが運ばれてきた。コイツは俺を殺す気か?? 憎悪が芽生えた気がした。半泣きで2杯目も何とか完食。すでにお世辞も言える状態じゃない。 帰宅後、深夜2時のダンス特訓が始まる。腹タプタプで踊り続ける俺を見て、師匠は満足げな顔で、 「SAKAI、イイデス! キミ、ボクノムスコ」 と宣言し、師匠の部屋の隣にある弟の部屋で寝ていいと言ってくれた。 どうやら、汗だくオッサンの部屋に寝かせたのは、俺の根性を試すためだったようだ。 俺はフカフカ布団の中で、 「アンタのムスコになるんじゃない!俺はスターになるんだ!」 と胸に誓いながら眠りについた。 こんな調子で数日が過ぎたある日。ホーチミン市の街頭で、俺の恋しきライバルWADAが、ベトナム人気アイドル「ダン・チューン(Dan Truong)」と一緒に載っているポスターを、偶然発見してしまった…。 文★SAKAI (2007年3月号/2007年3月7日 水曜日 10:20 JST更新) |
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