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弟子生活2日目。汗だくで汚いオッサン達のイビキで目覚め、眠い目をこすりながら師匠の部屋をノックした。 そこにいた師匠はパンツ一丁のまま。部屋に入ると、どうやら食事の時間らしい。煮魚、焼き魚、白身魚のスープ…。どうやら師匠は魚が好きみたいだ。しかし量が半端じゃない。一体、何匹食べるつもりなんだ? 一般的に考えれば豪勢な食事なのだろうが、実は俺は大の魚嫌い。昔、給食で出たサンマの蒲焼が食べられなくて、食べ終わるまで教室に独り残された嫌な記憶が蘇って来る。 俺は苦笑しながら、 「とっても美味しいです☆」 と師匠にお世辞を言う。 師匠は気を良くしたのか、どんどん魚料理を追加していく。唖然とする俺を尻目に、師匠は美味そうな鶏の丸焼きも食べている。 俺が鶏肉を凝視していると、 「コレ、スキデスカ?」 と師匠が聞いてきた。すかさず、 「はい、大好きです!」 と答える俺。 すると師匠は鶏の皮だけを手で剥ぎ、俺の皿に乗せてくれた。って、こんな皮だけ食えるか!かなり鳥毛も残ったままだ。モサモサ鶏皮、無数の魚の群、さらにネバネバライスが俺に襲いかかる。 さすがに食べきれないと思った俺は、師匠がトイレに行った隙を見計らい、鶏皮とご飯を無理やり口に詰めこみ、魚はズボンの両ポケットに押し込んだ。皿の上は綺麗さっぱり。戻ってきた師匠はそれを見て、凄く嬉しそうだった。 なんとか危機を回避した俺は台所に行き、メイドにバレないように、こっそり魚を鍋に戻し、魚汁まみれのズボンは自分なりに適当な理由を作ってメイドに洗濯してもらった。 全く最低な弟子だ。だけど、こんな食事が毎日続いたら、俺の才能が枯渇してしまう! (2007年3月号/2007年3月7日 水曜日 10:18 JST更新) |
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