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「猛妻注意!? いつも帰宅が遅い日本人夫に
ベトナム妻の怒りは爆発寸前 ! 」 |
こんにちは。私はベトナム人で、日本人と結婚したのですが、夫の帰宅時間のことで相談があります。夫はある日本企業で働いているのですが、朝早く出勤しても夜遅く帰宅することが多く、日本から出張者やお客さんが来た時には、真夜中過ぎも珍しくありません。「仕事だから仕方が無い」という夫の言い分もわかるのですが、だからといって毎度毎度遅くなる上に、何もない日も仕事と関係ない友達とお酒を飲みに行く始末。一体いつ家族のために時間を作るのかと怒りたくなってしまいます。先日も「子供じゃないんだから、お客さんだって1人でゴハンぐらい食べられるでしょ?」と私が言ったとたんにケンカ。日本人と結婚した他の友達に聞いてみても、だいたい同じ悩みがあるようです。日本人はそんなに仕事が好きなのですか?それとも家に帰りたくないだけなのでしょうか?
PN:N.T.M.H(28歳 ♀:結婚2年8ヶ月目/原文の日本語は多少修正しています)
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「男とは、『甲斐性なし!』と呼ばれることを一番恐れる生き物なのです」 |
まず、お客さんとのお酒や食事と言うのは、「ただ単に飲み食いして愉快に過ごしていればいい」というものではありません。世代も趣味嗜好も違う、しかも商売がらみの人間をもてなそうと思ったら、相手の箸の上げ下げ、やり取りする言葉のひとつひとつにも気が抜けないものなのです。そのお客さんが満足すれば、少しでも取引が大きく親密なものになり、会社が儲かる。そうなれば自分の給料も上がり、家族の生活もよくなる。日本のお父さんたちはそう夢見ながら、涙ぐましい孤独な戦いを日夜続けているのです。
一見、仕事に関係なさそうな友達との集まりにしても、異国暮らしを少しでも快適に過ごそうという必要不可欠な社交。仕事で溜まったストレスを健全に解消したり、新しい友人を作ったりすることで仕事や生活で困ったときに助けてもらえることもあるのです。
ただ「そんなにイヤなら、せめてお客さんとのゴハンだけは行かなければいいのに」と、貴女は思うかもしれません。しかし日本では、「自分の都合だけを優先しようとする人間は、どんなに有能でも皆からよく思われない」という考え方があります。これを「和を乱す」というのですが、この「和」という文字には「和食」の「和」と同じで、日本そのものを指す場合があります。もともとは「他とケンカせずに仲良く」という意味で、日本では大昔からこの価値観が最上のものとされてきたためです。
そしてそれは21世紀の今の世も変わりがありません。どれだけダンナさんが家族を愛していても、「嫁さんが機嫌悪くなるので帰ります」と言って通じるのは、よほど仲のいいプライベートの友人に対してだけ。接待を含む仕事の場においては、その場の「和を乱して」まで自分の都合を通そうとするなら、ものすごい勇気が必要になります。そして、「帰りたいときに帰ることができる」=「責任分担の少ないポジション」=「収入が少ない」となり、その事態は家族に少しでも良い暮らしをさせてあげたいと考えているはずのダンナさんにとって、決して全面賛成できるものではありません。男という生き物は何歳になっても、常に外に出て何か獲物をとってくることに生きがいがあるのです。
ただしそうかといって、貴女が黙ってガマンしていても、いつの日か暴発してしまうのは間違いない。貴女がダンナさんから大事にされたいのなら、彼の「男のプライド」を大事にしてあげてください。ダンナさんにとって最もつらいのは、会社での仕事やお客さんの相手でクタクタに疲れた後、大切に思っている家族からの「こんな遅くまで、どこに行ってたの(怒)!?」というトドメの一撃なのです。
これが度重なると、家族への後ろめたい気持ちが手伝って、本当に家に帰りたくなくなってしまいます。真心をこめて「おかえりなさい。ごくろうさまでした」と言ってみてはどうでしょうか。ダラダラと一緒にいるだけの時間など、いくらあっても何の足しにもなりません。短くとも、温かく、思いやりのある時間が過ごせる家庭があれば、ダンナさんは必ずその愛に報いてくれるはず。ガッツです。
【今月のまとめ】
「愛するものと一緒に暮らすには1つの秘訣が要る。
すなわち、相手を変えようとしないことだ。」
by シャルドンヌ
オフィスジパンング・今日の弁当
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(2007年7月号/2007年7月26日 木曜日 10:17 JST更新) |