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「見て見ぬふり、プリーズ(泣)!!
世間が狭くてお忍びデートができない!」 |
こんにちは29屋さん。私は時々この国の日本人社会の世間の狭さがイヤになってしまいます。仕事柄、あちらこちらのお誘いにはなるべく応じているのですが、顔が広がる反面、知らない間に私のプライベートの行動が目撃され、あることないことウワサになっているようなのです。
以前、恋人との食事の時も、わざわざ遠いレストランを選んだのに、後日「こないだオトコと密会していたらしいね」と、絶対にその場にいなかったはずの人に言われたりしました。別にやましいことは何もありませんが、どこに行っても誰かに見張られているようでくつろげません。また、私の知らないところで全くの他人が面白おかしく私の話をしているかと思うと、なんとなく気持ち悪いのです。いったいぜんたい、どうしたらいいでしょう?
PN:ジャクリーヌ柿崎(26歳:♀ 営業職 ベトナム駐在1年8ヶ月目)
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「他人のウワサ話とは、時に『うらやましさの裏返し』であることもあります」 |
まず、「誰にも見つからずに2人でイチャつきたいのなら、塹壕でも掘ってその中でやれい!」と一喝したいところですが、「おっさんのひがみ」だと思われるのは、まだまだナウでヤングなつもりの店主としては非常に悔しい。ですので、もうちょっと親身(当社比)に答えることにします。
結論から言えば、ただでさえ狭いこのベトナム日本人社会において、「絶対に誰にも見つからない逢引き」なんてことは不可能。とっとと諦めていただきましょう。そもそも、いくらベトナム経済が発展してきたとはいえ、店の雰囲気やサービス内容、その他を採点した場合、まだまだ外国人がデートに使えるような、雰囲気の良い穴場の数は限られています。貴女が「とっておきの店」と思っている隠しダマは、他の日本人にとっても「とっておき」である可能性が非常に高く、フタをあけてみたら必ずどこかに「知り合いの知り合い」くらいは紛れ込んでいるものと覚悟すべきです。
さらに、ベトナム国外に脱出してアバンチュールと洒落込もうにも、長期で休みを取れるシーズンはベトナム在住日本人のバカンス組が集中しますので、渡航先でお得意さんの家族連れと一緒になる可能性も極大です。ちょっとピークを外して休みをとったとしても、出張者の出迎えや見送り、または自身の出張や旅行などで、出発空港か経由地に誰かがいるであろうことも確実。結局のところ、ヤクザ映画で裏切り者を追いかける組織が空港と駅に直行するのを観てもわかるように、公共機関を利用する限りは、完全に他人に見つからないように行動することはできないようです。
では、どうするか。簡単な話で、言いたい人間には好きなだけ言わせておけばいいのです。他人がウワサ話をする心理というのは、「暇つぶし」か「イジメ」。または「自身のコンプレックスの裏返し」と相場がきまっています。たとえば、「貴女がどこそこで男性と2人で食事していた」などとヒソヒソと思わせぶりに語るような人がいたら、その人が男なら「うらやましい。俺も若い女の子と食事したい」と思っている人。女なら「うらやましい。私も食事をおごってもらってチヤホヤされたい」と願っている人かもしれないのです。そういう貴女だって、いままで赤の他人について、根も葉もないウワサ話をしたことも聞いたこともない、とは絶対に言えないのではないでしょうか。
もちろん貴女のいちゃつきやノロケが単純に見苦しく、人様から見たら心底腹立たしいという場合もあります。でも、たとえそうだとしても、単純にその人が貴女と個人的なつきあいをやめるか、面と向かって忠告すればいいだけのことで、あえて陰沙汰にするくらいなのですから、その意図なんてロクなものではないはず。残念ながら、聖人君子ならぬ生身の人間というのは、大なり小なり、「不意打ちしておいて被害者のリアクションをニヤニヤしながら見守るのが好き」という、たいへんゲスな性質を持ち合わせています。その「心の獣」をコントロールすることは大変ですが、自分自身の生活が幸せで満ち足りたものになれば、むやみに惑わされることも徐々になくなるはず。つまり、「ゲスのやっかみ」は放置! そして、ガッツです。
【今月のまとめ】
「女は自分の恋愛沙汰が、世間の口に上らないことを望む。
しかし、自分が愛されていることを、みんなに知られたいと思っている。」
by モーロア
オフィスジパンング・今日の弁当
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(2007年5月号/2007年5月4日 金曜日 10:56 JST更新) |