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「おまえら全員、どっか行けよ(怒)! "あの子"の同僚たちに恋路を邪魔される」 |
はじめまして29屋さん。実は僕、只今恋の猛烈アタック真っ最中なんです。下宿近くのカフェに、もんのすごくかわいいウェイトレスがいまして、一目ボレ。なんとか仲良くなるキッカケを作ろうと、毎日通いつめてチャンスを伺っているのですが、なかなか上手くいきません。というのも障害は、余計なヒヤカシを入れる彼女の同僚たち。たとえば僕が「今度、お茶を飲みに行こうよ」と誘うと、何も関係ないはずのヒラメ顔のウェイトレスが「うわぁー、この2人、"ディーチョイ(遊びに行くこと)"の約束してるよー!!」と大騒ぎ。他の同僚たちと盛り上がりまくるおかげで、彼女が恥ずかしがって引っ込んでしまうのです。なんとかこの憎っくきディフェンスラインを突破したいのですが、どうしたらいいのでしょうか?
PN:チャーシュー小力(21歳:♂ ベトナム留学2ヶ月目)
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「頂上を目指せ。ただし、足元の"小石"を粗末に扱うべからず」 |
この種の問題に対して、ベトナム人の"デリカシーの無さ"というのは、今に始まったことではありません。ましてや、他人の喧嘩と恋狂いというのは、自分に実害が及ばない限りは格好のエンターテインメント。気を遣って欲しい気持ちは重々お察しいたしますが、娯楽に飢えている"おせっかい焼き"の多い当地においては、その望みが叶えられることは非常に難しいと思われます。
こういうものは子供のイジメと一緒で、貴男がムキになったり彼女が恥ずかしがったりするから周囲は面白がってヒヤカシてくるわけです。つまり晴れて公認カップルとなって堂々とイチャつくことができるようになれば、全ての問題は解決。誰かがヤッカミ半分でからかおうものなら「うふふ〜ありがとう(微笑)」なんてノロケが返ってきて、とてつもないムナシサを味わう破目になり、まさに恋する2人は無敵モード。さらに美男美女どうしであれば「まるで映画みたい!」と、うらやましがられるでしょうし、その逆であれば「まるでマンガみたい…」と、うっとうしがられることでしょう。どちらにしても興味本位の野次馬根性の狙いが次のカップル予備軍に向かうことは確かです。
ただ、問題が一つ。もちろん貴男は、そのラブ&ピースな状態を目指して、日夜突撃を繰り返しておられると思いますが、残念ながら現時点では、彼女の方は貴男と同じテンションではないようです。簡単に言うと、「まだ、彼女は貴男のモノではないだろ?」ということ。もし、彼女に"その気"があるのなら、少なくともこっそり電話番号を書いたメモぐらいは貴男に握らせてくるのではないかと、他人事である私には思えるのですが、いかがなもんでしょうか? ここはひとつ、面倒くさいようですが、一歩一歩回り道をしながら、誠実に手順を踏んでいきましょう。
まずは貴男の人柄をアピールすべく、お茶菓子かフルーツなんかを買い込んで、彼女の同僚も交えて語らう。そして気軽に話が出来るようになった段階ではじめて、お茶を飲みに行ったり、メシを食ったり、遊びに行ったりすること。その際も、いきなり1対1の誘いはNG。「友だちも一緒に誘って行こう」と言いましょう。いくら本音が「俺が誘いたいのは彼女だけなのに…。ついてくるなよ、このオマケどもめ!」だったとしても、それを見透かされては終わりです。「貧乏学生の分際でスカしやがって(怒)!」と皆の反感を買うし、彼女にしてみても自分の友人を粗末に扱うような子供じみた男は願い下げのはず。焦ってガッついては、元も子もなくしてしまいますので、くれぐれも短気を起こさないように。
最後に、ベトナム女性というのは、一度「この男はダメだ!」と判定を下したら、それが覆(くつがえ)ることは殆んどないそうです。このページを貴男が読む前に、既に何らかの理由で彼女に「アウト!」と宣告されていたとしたら、悔しいでしょうが逆転は不可能。いさぎよく別のカフェのウェイトレスを探しましょう。"失恋で見苦しくジタバタする赤の他人"というのも、おもしろい見せ物であることは間違いないので、どうぞお気をつけて。
【今月のまとめ】
「『結果』だけを求めていると人は近道をしたがるものだ…。
(そして)近道をしたときに真実を見失うかもしれない。」
by『ジョジョの奇妙な冒険』第五部で殉職した名無し警官
オフィスジパンング・今日の弁当
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(2006年6月号/2006年6月21日 水曜日 10:44JST更新) |