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「哀愁!!テレビをみながらマンガを読んでいたら、嫁に叩かれた…(泣)。」 |
こんにちは、29屋さん。実は現在、夫婦げんかの真っ最中です。先日、仕事でクタクタになり帰宅した私が、居間でTVをつけたままマンガ雑誌を読もうとしたところ、「見ないんだったらTV消すよ!」と、"ぶちっ"と嫁が電源OFF。「ニュースを聞きながらマンガ読むんだよ」と返すと、「電気代の無駄、私だって見たい番組がある」と言い出しました。そこで、きっちり話をしようと起き上がると、はずみで、"ぶっ!"とオナラが出てしまい、嫁が逆上。たまたま手にしていたテニスラケット型の電圧殺虫マシンで、バチンと尻を叩くのですから、そりゃあ、私だって怒りますよ。嫁はベトナム人ですが、難しい言葉は私が通訳して読んで聞かせますので、29屋さんからも何か言ってやって下さい。たのみます(←切実)。
PN:けつバット須藤ちゃん(29歳:♂ 日系メーカー現地採用)
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「『テレビ様』は貴重品。口をすすぎ、手を洗い、正座して見るべし!!」 |
…という時代が、日本でもつい50年ほど前にありました。何か見たい番組があれば街頭に繰り出すか、近所のお金持ちの家に上がらせてもらうかしかなかったというのに、「まったく近頃の若い者はゼイタクしおってからに!」と怒りの声を上げるご老人たちも、まだまだお達者な21世紀。現在30代半ばの店主29屋ですが、おそらくわれわれが「チャンネル争い」を経験した最後の世代でしょう。
これ以降には安価な小型テレビが量産されて「1家に1台」から「1人1台」が当たり前になってしまい、茶の間の娯楽と話題を独占したツールではなくなってしまった"テレビ様"。ましてやPCとネットとゲーム機がフリータイムのお伴として台頭してきている日本人のライフスタイル。"テレビ様"の役割は既に単なるBGMがわりに成り果ててしまったようです。
それとは対照的に、ベトナムの一般的な家庭からしてみれば、まだまだ"テレビ様"の地位は優勢。金は電気代しかかからないし、外に出かけないから疲れない。なによりも、過激なバラエティ番組の見すぎでスレッカラシになった日本の視聴者とは違って、ベトナムの人たちは一生懸命に番組を鑑賞する心をまだ失っておらず、「バナナの皮でスベッて転ぶ」ぐらいのベタベタなネタでも本気で大笑いして楽しむことができます。
ただし、この「純真さ=燃費の良さ」を、今から貴男が見習おうとしてもムリ。本気で取り組むと、貴男のギャグレベルがガタ落ちしてしまうので、やめておいた方が身のためです。何よりも本気で楽しめないものに義理でお付き合いしていると、そのうち不満が爆発してしまいます。奥様や奥様の親族が見たい番組と、貴男が楽しめる番組は別物であると諦めましょう。
それはさておき、今回の問題の本質は実に簡単。奥様をほうっておいてテレビとマンガをみながら屁をこいた貴男の「デリカシーのなさ」が、たまたま「売り言葉に買い言葉」で奥様の爆弾に引火して爆発しただけの話。しばらくは居心地が悪いでしょうし、ろくすっぽ口もきいてくれないかも知れませんが、ひたすら我慢&我慢。冬の寒さを耐え忍んでこそ、春の温かさが訪れるというもの。ここはひとつ、男らしくビシっと言ってやってください。「生意気申し上げて、申し訳ありませんでしたーっ!(絶叫)」と。
大切なのは、相手に届く誠意。奥様も、きっと、仲直りのきっかけを待っているはずです。
余談ですが、店主29屋の嫁は、ラケット型の電圧殺虫マシンの名手です。たったの一振りで数匹の蚊を"バチバチバチっ"と、やっつけてしまいます。おそらく貴男の奥様も、負けず劣らずの使い手とお察しいたしますので、次回以降、機嫌が悪そうなときには、奥様の手がすぐに届くような場所に置いておかないことをオススメします。
ともあれ、敢えて言わせて頂きますが、「『屁』で夫婦ゲンカ」なんていうしょーもない相談は連載史上屈指。くれぐれもお幸せに。
さよ「おなら」!
【今月のまとめ】
「愛の支配するところ権力欲は存在せず、権力が幅を利かせるところに愛はない。
両者はお互いの『影』なのだから。」 by カール・ユング
オフィスジパンング・今日の弁当
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(2006年4月号/2006年4月20日 木曜日 10:24JST更新) |