メディカルトーク もうすぐインフルエンザの季節 コロナ渦だからこそしっかり予防

メディカルトーク

症例

32歳男性。発熱と関節痛で受診。受診にあたって、コロナ検査を行い陰性を確認した後に診察となった。診断結果は、インフルエンザであった。治療薬や解熱剤などを処方し軽快した。

急な発熱や悪寒、頭痛などで発症 迅速検査キットで診断

ベトナムも冬に向けて、インフルエンザが流行するシーズンになってきました。今年は、世界中で新型コロナウィルスとの同時流行も懸念されています。   インフルエンザは、1~3日程の潜伏期間の後、急な発熱、悪寒、頭痛、関節痛などの症状で発症します。診断は迅速検査キットで15分ほどで判定できます。現在は数種類のインフルエンザ治療薬が開発されていて、発症後48時間以内に治療を開始することで高い効果が期待出来ます。また、対症療法といって発熱や関節痛、鼻汁などのそれぞれの症状に応じて治療を行います。   インフルエンザはワクチンで予防できる疾患です。毎年流行する型が変化しますので、毎シーズン接種する必要があります。

症状だけでは新型コロナ感染と 簡単には区別できない

昨シーズンは、インフルエンザの大きな流行はありませんでした。コロナ対策でマスク着用や手洗いが徹底されたこと、人々の往来が制限されたことが理由の1つと言われます。また、「ウィルス干渉」といって、1つのウィルスが流行する時には他のウィルスが抑制される現象が起きたことも考えられています。   発熱や頭痛、悪寒などの症状だけでは、インフルエンザと新型コロナウィルス感染を区別することは簡単ではありません。   今後、国際間の人々の往来ができるようになれば、インフルエンザも新型コロナウイルスも流行する可能性があります。引き続き、マスク着用やうがい・手洗いを徹底して、ワクチンでしっかり予防しましょう。
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