ベトナムの日本人／和島祐生さん／株式会社ベーホーワークス／CEO・共同創立者

「やりたい」だけで終わらせるのは“不健康” 起業もイベントも、おもしろそうなことは、どんどんやりたい

[caption id="attachment_82499" align="alignnone" width="570"] 弱冠27歳にしてベトナムと日本で起業した和島祐生さんが、漢方の日越貿易や、シェアハウス運営、駅伝大会やサッカー国際試合の開催など、次から次へと“おもしろいこと”をやってのけ、何かと話題に挙がっている。 大学卒業後、外資系の大手コンサルティング会社勤務やオーストラリア留学を経て、「エス・エム・エス／SMS」社でベトナム新規事業マネージャーとして採用され2014年に来越。契約期間満了の1年後に独立し、ベトナムで自身の会社「VJパートナー」を立ち上げた。 「SMS在職時から『○○を手伝ってほしい』と多方面から相談を受けていて、それを引き受けるためにベトナム人のズー・ゴック（Du Ngoc）君と会社を始めたんです」 漢方「冬虫夏草」の日越貿易もそんな案件のひとつ。ベトナムで冬虫夏草の生産・販売をしている会社から、日本の企業と提携して日本品質を強みにしたいとの要望を受け、「冬虫夏草とは何か」から調べ、要望に合う日本企業を探し、取り引きを進めた。 「何かやりたいとなっても実現方法がわからない、手が回らないというとき、そこを手助けするのがコンサルタント。まずは何を知らなきゃいけないか、『できる』の構成要素は何かをイメージすることから始めます」 100％までイメージできなくても、はじめの数十％の段階までイメージが沸いたら、そこまで進める。そうすれば続きの数十％も見えてくる。それを100％まで積み重ねればクリアできるという。 「難しそうなものを無理と言うのは簡単。でも超つまらないし、それじゃあハノイはおもしろくならない」 実現の手助けになれることはなるべくしたい。誰のためでもなく、「やってみよう」を繰り返さないと、本当にやりたいときに、やりなれなくてできないからだ。 「今は訓練期間なんです。起業やシェアハウスもそのひとつ。『難しそう』を分解して、段階的にやっていけば意外と何でもできるんじゃないかな」 どんなことでも必ず1ステップは進める。そうすることで「和島に頼めば、ぼんやりしていた実現イメージを何かしらカタチにしてくれる」という信頼ができる。ベトナム日本商工会主催の駅伝大会運営も、会場候補、スケジュール、予算、デモ版ウェブサイトまですべて1日で用意し、実現イメージを与えたことが大きな一歩となった。 自分が何をすれば、物事がどう動くのか「三手先まで読む」ことを常に心掛け、これまでの経歴で培ったスキルをフル活用し、目標実現へのヴィジョンを構築する。 2016年10月に「VJパートナー」を解散し、日本で「ベーホーワークス」を起業。現在ベトナム法人設立を進めている。今後はベトナムと日本企業をつなぐ新たなサービスもスタートさせ、2018年には年商1億円を目指す。 「大抵の人は思うだけで諦めちゃうじゃないですか。それが性に合わなくて。変えたい、やりたいとなったら、それを叶えるように考えるのが健康的なアプローチでしょう」

和島祐生　わじまゆうき 東京都出身。2014年10月、エス・エム・エス（SMS）株式会社のベトナム新規事業マネージャーとして来越。2015年2月に退職し、4月にベトナムでVJパートナーを起業。2016年7月に同社を解散後、10月、日本に株式会社ベーホーワークスを設立。2017年にベトナム現地法人も設立予定