New 2026.09.01

これからも自分らしく暮らしたい

50代からのベトナムライフデザイン

50代からのベトナムライフデザイン
ベトナムでこれからも暮らしていきたい。とはいえ、外国人だからこその心得は必要だ。そんな希望をかなえるのは、大がかりな「終活」ではなく、元気な今から始める準備。在留資格、医療、介護、住まい、もしもの時。この国でのシニアライフに50代から考えたい、5つの備えを考えてみた。

※記事の情報は2026年7月取材時点のものです
※現地情報により内容が異なる場合があります
目次

長く住むための前提条件

ベトナムの在留資格

ベトナム生活の大前提が、在留資格。会社を辞めた後も、今の在留資格がそのまま続くとは限らない。労働許可と入国・滞在の手続きを理解し、逆算して準備をすることは必須だ。それがベトナムでの暮らしを続けていくための第一歩となる。

かがやきTNYリーガル法律事務所
代表弁護士
矢根 俊治さん
日本国弁護士・ベトナム外国弁護士。主な専門は、企業法務、労働・人事労務、知的財産、債権回収、ベトナム進出支援など

KAGAYAKI TNY LEGAL (VIETNAM)

メール: info@kt-vietnam.com
ウェブサイト: www.kt-vietnam.com

まず大前提として
就労目的のビザがあっても就労できるわけではない

よく勘違いされるのですが、ベトナムでは、就労目的のビザを取得したからといって、当然にベトナムで就労できるわけではありません。ビザはあくまでベトナムに入国・滞在するための資格であり、実際に就労する場合には、労働許可証免除の例外規定に該当しない限り、労働許可証の取得が必要です。また、例外規定に該当した場合であっても、一定の手続きを経なければ就労することができません。ビザを取得しただけで、必要な手続きを行わずに就労すると、違法就労となります。

最長何年の滞在が可能?

ベトナムの在留資格とビザの種類

ベトナムには「退職ビザ」はありません。長期滞在には、就労、投資、家族など目的に合う資格が必要です。日本人は45日以内なら原則ビザ免除、電子ビザは最長90日。就労者は就労目的のビザや一時滞在許可証(TRC)の取得とともに、労働許可証免除に該当しない限り、労働許可証の取得が必要です。ビザやTRCには期限がありますが、要件を満たして更新・再取得が認められれば滞在を継続できます。

●滞在できる期間

※ビザと一時滞在許可証の期限は、パスポートの残存期間より30日以上短い日となる

●外国人に労働許可証が認められる基本的な職位

●労働許可証が不要な場合

法令で定める労働許可証免除に該当する場合であっても、なにも手続きが必要ないわけではありません。免除の種類に応じて、当局への事前通知手続きまたは労働許可証免除確認書の取得手続きが必要となります。

就労開始3営業日前までの通知だけでよい主なケース

・30億VND以上を出資する有限責任会社の所有者・出資者
・30億VND以上を出資する株式会社の取締役会会長・取締役
・ベトナム人と結婚し、ベトナム国内に居住する外国人
・外国人記者など、政令で指定された一定の対象者
・管理者、業務執行責任者、専門家、技術者として、1暦年中の就労日数が合計90日未満の人

労働許可証免除確認書が必要な主なケース

・WTOサービス約束上の11業種に該当する企業内転勤者であって、当該企業に連続12ヶ月以上にわたり継続雇用されている者
・ODA事業の専門家
・国際協定に基づくボランティア
・教育・研究分野の一定の専門家(ベトナム教育訓練省による確認手続きが必要)
・国際機関・外国機関などから派遣される対象者(公用パスポートが必要)
2026年8月6日現在、外国人就労の基本ルールは2019年労働法と政令219/2025/NĐ-CP。2026年5月には同政令の改正案が公表されているが、2026年7月時点では未成立で、現行規定に変更はない。なお、労働分野の行政罰を定める政令12/2022/ NĐ-CPは、283/2026/NĐ-CPにより改正予定(2026年9月10日に施行)

1 在留資格を見直そう
退職後のビザの取り扱い

労働許可証、ビザ、TRCは互いに関連しますが、同じ制度のものではありません。雇用関係が終了すると労働許可証は失効し、会社は労働許可証を返納しなければなりません。また、雇用関係を前提に取得したビザやTRCも失効するため、TRCの返納、出国準備または別のビザへの切り替えを進める必要があります。したがって、まず、退職予定日、最終勤務日、パスポートと各書類の有効期限、手続きを担当する部署と回答日を整理しましょう。会社から「期限まで使える」と言われたとしても、根拠となる規定などを確認し、メールなど記録に残る形で受け取ることが大切です。

2 退職後も働く場合は
契約・在留資格・ビザを確認

再雇用、顧問、別会社への転職、会社経営など、退職後も報酬を得て働く場合は、①新しい契約と職務、②労働許可証または免除の対象か、③その働き方に合うビザ・在留資格、の3点を確認します。ベトナムにおける外国人就労については2025年8月7日施行の政令219/2025/NĐ-CPが現行の基本ルールとなっています。役職名だけで判断せず、実際の仕事内容、勤務先、契約期間を専門家へ伝えましょう。申請の期限や必要書類は個別事情で変わるため、働き始めてからではなく、契約前の確認が安全です。

3 「退職ビザ」はないのが前提
滞在の選択肢の確認を

ベトナムの一般的なビザの区分には、日本の感覚でいう独立した「退職者ビザ」はありません。長く住んだ、ベトナムに家がある、年金収入があるという理由だけで、自動的に長期滞在できるわけではない点に注意が必要です。ベトナム人配偶者などの家族関係、投資、再就職といった別の根拠があるのか、ビザ免除・電子ビザによる短期滞在にとどめるのか、本帰国するのかを早めに検討しましょう。制度変更もあり得るため、SNSや知人の経験談だけで決めず、申請時点の情報を出入国管理機関や法律事務所へも確認を忘れずに。

4 ベトナム人家族がいると
必要となる書類

ベトナム人配偶者や子どもがいる場合も、「家族がいるから大丈夫」とは限りません。婚姻証明、出生証明、戸籍など、関係を示す書類の種類に加え、どの国で発行されたか、翻訳・公証・領事認証が必要かを確認しましょう。氏名のローマ字表記や生年月日が書類ごとに異なると、手続きが止まることもあるので注意が必要です。家族の身分証、住所情報、過去に使ったパスポートの写しまでまとめておくと相談がスムーズ。婚姻、国籍、在留資格はそれぞれ別の制度なので、何を証明するための書類かを意識して整理しておくことが大切です。

5 日越の資産を、
1つにまとめておく

銀行口座、不動産、会社持分、保険、車、借入などが二国に分かれている場合、本人が動けなくなった時の確認は複雑になります。ベトナム民法680条は、相続に原則として被相続人の死亡直前の国籍国法を用い、不動産の相続権の実現は所在地の法律によると定めています。名義、所在、契約番号、問い合わせ先、原本の保管場所を一覧にし、家族が資産の存在を把握できるようにしておきましょう。遺言や名義変更が日本とベトナムの双方でどう扱われるかは、両国の専門家へ確認が必要です。

6 退職の6ヶ月前には
専門家への相談を

相談前に用意したいのは、パスポート、ビザ・TRC、労働許可証、雇用契約、退職予定日、婚姻・家族関係書類、現在の住所情報です。さらに「いつまでベトナムに住みたいか」「今後も働くか」「家族はどこに住むか」「資産はどの国にあるか」も検討しておきましょう。勤務先の会社には在留関係書類の返却・失効、保険の終了日、税務書類と在職証明の発行を確認。更新後は銀行、賃貸契約、携帯電話、保険などの登録情報も見直します。6ヶ月前から動けば、選択肢を比べ、必要書類を取り寄せる時間が持てるはずです。

病院と保険は決めておこう

ベトナム医療の備え

ベトナムで病気や事故が起きた際、「どこの病院へ行けばよいか」「保険は使えるか」で迷う人は少なくない。普段の受診先と緊急時の搬送先を分け、保険の補償内容や連絡先を確認し、家族とも情報を共有しておくことが大切だ。

ナビーサポーティングエージェントベトナム(NSAV)
代表
伊藤梨恵さん
2003年に渡越。ベトナム語留学を経て、日系大手保険会社と外資系保険ブローカーで経験を積み、2023年にNSAVを設立。医療保険の相談から保険金請求・申請までを支援

Nabby Supporting Agent Vietnam

電話:090 915 1427
ウェブサイト: nabby-vn.com

個人向けを中心に、医療やバイク、旅行、住宅など、日・越・英の保険会社6社と代理店契約を締結。日・英・越語対応で、病院通訳サポートも行う

1 普段と緊急の病院は分けて決めておく

かかりつけ医は、普段の健康相談や風邪、けがなどで日常的に受診するため、信頼できる医師がいる、言葉のコミュニケーションに問題がない、待ち時間が少ないといった点で選ぶとよいでしょう。日本人医師や日本人通訳がいて、日本人が利用しやすいクリニックも複数あります。

一方、緊急時の搬送先は、24時間の受け入れや、入院・手術の設備、医療機器が十分に整っている病院を事前に確認しておきます。普段から信頼できるかかりつけ医を持ちながら、心筋梗塞、脳卒中、重症外傷、緊急手術などの際に行く病院を家族と共有しておくことが理想です。

2 緊急時への備えはA4用紙1枚にまとめる

夜間や休日に備え、夜間対応病院と保険会社の緊急連絡先、パスポートと保険証券のコピー、常備薬、家族への連絡方法を準備してください。通訳サービスや医療サポート窓口の電話番号も、すぐ取り出せるようにしておくと安心です。

持病や治療歴はA4用紙1枚にまとめ、病名、服用薬、アレルギー、手術歴、主治医、血液型、緊急連絡先を記載します。できれば日本語と英語、またはベトナム語で作成し、スマートフォンにも保存しておきましょう。単身者は、パスポート情報、保険会社と担当者、保険証券番号、勤務先、現住所、持病、服薬情報、日本の家族の連絡先もまとめ、家族やベトナムで頼れる人に共有しておくとよいでしょう。

3 50代以上の保険で確認すべきこと

保険会社によって条件がかなり異なるため、①50代以降の保険料がどれくらいになるか、②何歳まで更新できるか、③癌治療、心疾患、脳腫瘍などの補償の可否と待期期間、④既往症の補償の可否と待期期間を確認してください。

ベトナムで加入できる医療保険には、69歳まで新規加入でき、70歳以降は75歳まで更新のみという設計が多くあります。40代までは保険料が安くても、50代、60代になると高額になる場合もあります。加入時の保険料だけでなく、60代、70代になった時の保険料まで見て選ぶようにしましょう。また、新規加入から30日間は病気が補償されず、既往症や特別疾患には12ヶ月の待期期間がある場合もあります。

4 保険に入っていても使えないケースが…!

本人は補償されると思っていても、該当する治療が補償対象外だった場合にトラブルになりやすいです。例えば、キャッシュレス利用対象外の病院だった、保険会社への事前連絡が必要だった、検査結果が陰性で検査費用が補償されなかった、補償金額を超えてしまった、通院は対象でも入院は対象外となる病院だった、といったケースがあります。日本の海外旅行保険や新規加入1年目の保険では、慢性病や特別疾患が補償されないこともあります。

「加入しているから安心」ではなく、どの病気や治療、病院が対象か、通院と入院で条件が異なるか、補償金額はいくらまでかを確認し、現在加入している保険の内容と条件をしっかり理解しておくことが重要です。

5 日本への緊急搬送で注意すべきこと

緊急搬送は治療費が高額になるため、注意が必要です。まず、保険が適用されるかを保険会社へ事前に確認してください。患者の状態によって、病院のプライベートジェットを使うのか、民間機で帰国できるのか、同伴医師が必要かが変わります。帰国後の受け入れ先も事前に確認しなければなりません。

緊急搬送や緊急帰国では保険会社との連携が必須となるため、自己判断で帰国を進める前に必ず相談することをおすすめします。帰国治療の場合は、日本の国民健康保険への加入の有無や可否、日本で加入している医療保険や生命保険から治療費や一時金が出るかも確認します。ベトナムの保険が日本での治療も対象となる場合は、保険金の請求方法も確認しておきましょう。

6 本帰国を考える目安とは

本帰国を含めて考えた方がいいタイミングは、継続的な高度医療が必要になった、介護や家族の支援が必要になった、定期通院が非常に増えた、医療費の負担が大きくなった、ベトナムで十分な治療を続けることが難しくなった、といった状況が目安です。このような場合は、本帰国も選択肢として検討する人が増えます。

医療だけでなく、生活全体を見据えて判断することが大切です。50代は「まだ元気だから大丈夫」と考えがちですが、この時期の備えが60代、70代の安心につながります。安心できる医療保険への加入、免許をはじめとする法令関係の整備、緊急連絡先や医療情報の整理、「もしもの時」についての家族との話し合いを、元気なうちから始めておきましょう。

ベトナムで介護が必要になったら…?

動けない時への備え

介護は、施設へ入るかどうかの二択ではない。見守り、服薬確認、家事、通院同行など、必要な支援を組み合わせれば、自宅で暮らせる時間を延ばせる。施設や住み替えも含め、元気な今から住まいと支援体制を点検しておこう。

ケアコネクトベトナム
Care Connect Vietnam
代表
佐野 利江さん
日本では介護現場をはじめ、介護認定調査員、初任者研修の講師、介護保険外サービスのVIP対応など多岐にわたる業務を経験。その豊富な実績を活かし、2024年3月より現職

Information

Care Connect Vietnam

住所:21F, The Nexus, 3A-3B Ton Duc Thang St., Sai Gon Ward, HCMC
電話:(028) 3822 8881
ウェブサイト: www.care-connect.vn

日本人、または日本で経験を積んだベトナム人介護士による見守り、服薬確認、通院同行などを相談に応じて提案

1 高齢者だけではない
介護が必要になる時
介護は年齢だけで始まるものではありません。例えば、思いがけない転倒で両腕を骨折した50代男性が、在宅で毎日1時間20分の介助を利用したこともありました。けがや脳梗塞などで突然動けなくなれば、食事、着替え、排せつ、入浴、移動など、生活の多くで支援が必要になります。何を自分ででき、何を誰に頼むかを具体的に考えておきましょう。

2 必要な支援だけを
小さく組み合わせる
70代女性の例では、糖尿病は安定し自力歩行も可能だったものの、歩く速度が遅く、外出には付き添いが必要だったことがありました。そこで、1日2回の服薬確認と声掛け、毎日30分の見守り・会話、2ヶ月に1回の通院同行を組み合わせて検討。全部を任せるのではなく、本人と家族が困る場面から支援を取り入れていくという考え方が大切になります。

3 支援の範囲と費用を
今から整理しておく
ベトナムでは、日本の公的介護保険を前提にできません。介護サービスを受ける際は、自費での準備が中心となります。完全看護が必要な状態では現地対応が難しくなる場合もあるため、必要な支援と費用、住み続けられる条件、帰国の基準を元気なうちに整理しておきましょう。帰国する場合は、日本の施設やケアマネジャーの紹介も相談できます。

元気なうちに見直したい

高齢期の住まい

住み慣れたベトナムで老後も安心して暮らすには、体力や生活の変化を見越した住まい選びが欠かせない。病院への近さや管理体制、段差、契約条件など、元気なうちに確認しておきたいポイントを聞いた。

エヌリアルエステートソリューションズ
N Real Estate Solutions
ゼネラルマネジャー
杉本 朗さん
2013年から不動産業界に従事。宅地建物取引士の資格を持ち、日本人顧客を担当。賃貸・売買の仲介から物件管理まで幅広くサポート

Information

N Real Estate Solutions

住所:31C Ly Tu Trong St., Sai Gon Ward, HCMC
電話:(028) 3822 4300
Facebook: @nassetvietnam.jp
ウェブサイト: n-asset-vietnam.vn

ホーチミン市本社ほかハノイ、ハイフォン、ビンズオンを拠点に、外国人向けの賃貸・売買仲介、不動産管理、コンサルティングを展開。きめ細かなサポートで、住まいやオフィス探しから契約後の管理まで一貫して対応

1 将来動きにくくても
困らない家を選ぶ
近年、50代以上の日本人在住者から、定年後もベトナムに残るか、日本とベトナムを行き来しながら暮らすかなど、長期滞在を前提とした住み替えの相談が増えています。物件選びでは、「今は元気でも、将来動きにくくなったときに困らないか」という視点が重要です。①エレベーターや段差の少なさ、②信頼できる病院への近さ、③何かあった時に頼れる管理体制、④家賃・管理費を長期的に払い続けられるか、⑤生活必需品や食事など周辺の利便性を確認してください。

2 室内と周辺環境は
実際の動線で確認
エレベーターは基数だけでなく、管理人や警備員が高齢者にどう対応するかを確認します。玄関や寝室、バルコニーの出入口など、小さな段差にも注意が必要です。浴室・トイレは動線、床の水はけや滑りやすさ、手すりを後付けできる壁かを見ます。介護用ベッドや車椅子が通れる廊下・ドア幅、訪問スタッフの入館・駐車ルールも確認します。周辺では、信頼できる総合病院まで車で10~15分以内か、スーパーや薬局、配車アプリの利用しやすさも重要です。

3 住み替えと退去は
元気なうちに準備を
サービスアパートは清掃や簡単な生活サポートをスタッフに任せられます。コンドミニアムは設備が整う一方、生活面は自己完結が前提。戸建ては自由度が高い反面、階段や管理に注意が必要です。賃貸借契約は1年単位が多く、途中解約の予告期間と、家賃1~2ヶ月分が一般的なデポジットの返還条件を書面で確認してください。家具付き物件は入居時に写真を残します。住み替えは60代に差し掛かる前後から、元気なうちに検討することをおすすめします。

介護施設見学レポ

病院に隣接する
ハノイのシニア施設

ハノイの医療複合施設内にある「フオンドンアサヒ/Phương Đông Asahi」は、自立生活から介護が必要な人までを対象とする滞在施設。隣接病院との連携、短期体験、日帰り、長期入居など、状態に合わせた利用方法を用意している。

ハノイ・ノイバイ空港から車で20分ほどの場所にあるフオンドン私立総合病院の複合施設内にある

医療と暮らしを一体で支える

2024年開業の「フオンドンアサヒ」は、福祉介護事業を展開する「つばさグループ」が、日本式介護施設の設立・運営をコンサルティングする施設。全176室、短期滞在者を含め最大400人を受け入れられる。自立生活向け、要介護者向け、高級アパートメントなどをフロアで分け、看護スタッフによる服薬管理、リハビリ、食事調整、清掃・洗濯、入浴介助に対応。病院の栄養学科、リハビリテーション科、伝統医学科などの医師が訪れ、必要時は隣接病院を受診できる。現在の入居者はベトナム人30人以上。

取材時点で外国籍のベトナム人入居者を除く一般外国人の利用実績はまだないが、今後は受け入れる方針だ。基本対応はベトナム語で英語も可能。隣接病院には日本語対応スタッフがいる。

日本式の大浴場、韓国式の大型温浴・サウナ、スパ、レストランなども完備

1~4人部屋やキッチン付きアパートメントタイプまで多彩な客室を用意

●入居前に確認しておきたいこと

外国人は有効なビザと、速やかに連絡できる身元引受人が必要。施設側はビザ手続きを代行しない。体験、日帰り、長期入居の各プランがあり、見学も可能だ。希望する言語、介護、食事、医療、保険の適用範囲を整理し、施設がどこまで対応できるかを確認する。部屋、ケアレベル、契約期間で料金が変わるため、追加サービスを含む見積もりも契約前に取ろう。

Information

フオンドンアサヒ
Phương Đông Asahi

住所:9 Pho Vien St., Dong Ngac Ward, Hanoi
電話:1900 5288 / 097 807 9356
メール: info@phuongdongasahi.vn
料金:【日帰り】3000万VND~/月、【長期入居】4000万VND~/月 ※部屋・ケアレベル・契約期間により異なる(要見積もり)
Facebook: @phuongdongasahi
ウェブサイト: phuongdongasahi.vn

<ホーチミン市クチ>高齢者向けの長期滞在リゾート

レ・ザモー・ドゥ・ロリアン
Les Hameaux de l’Orient

一般的な老人ホームではなく、自立して日常生活を送れる高齢者向けの長期滞在型コミュニティ。広い敷地に独立型バンガロー、食事、プール、ウェルネス設備を用意。入居者は欧州出身者が多く英語・フランス語に対応している。

Information

住所:29 Phan Thi Mon St., Ap Rang, Cu Chi, HCMC
電話:036 211 0825
メール: info@hameauxorient.com
料金:(1泊あたり)「スタンダード」100万VND、「スタンダードデラックス」120万VND、「スーペリア」(ダブル・ツイン)160万VND、「ファミリールーム」200万VND~
Facebook: @hameauxorient
ウェブサイト: hameauxorient.com

バリアフリー物件はある?
住まい探しの手がかり

日本のように「バリアフリー仕様」を明確に謳う住宅は多くない。ただし、比較的築浅の高級コンドミニアムやサービスアパートでは、結果的にバリアフリーに近い条件(エレベーター完備、段差の少ない設計、共用部のスロープなど)を満たす物件はある。

またベカメックス東急が開発を手掛けるビンズオン新都市の街づくりは歩道が広い街区設計で、フラットなアクセスを求める高齢者が歩きやすい環境。生活利便性の高さに加え、巡回バスもあり、静かで緑豊かな住環境とあわせて高齢者の暮らしにも適しているといえる。(N Real Estate Solutions)

在ホーチミン日本国総領事館に聞きました!
もしもの時への備え

急病、事故、死亡は、海外生活でも突然訪れる。いざという時、総領事館にはどこまで頼れるのだろうか。支援の範囲、家族への連絡、手続き、費用まで、ベトナムで暮らす日本人が備えておくべきことを聞いた。
ベトナムは日本人にも人気の高い滞在先ですが、第2の人生や引退後の居住先として長期滞在することは、一般に考えられているほど容易ではありません。とくに、長期滞在には労働許可の取得が必要となる場合が多く、専門的な知識や技能などの要件が求められるため、希望どおりに滞在資格を得られないケースもあります。ベトナムで安全かつ安心して生活するためには、ビザや滞在許可をはじめとする現地制度の最新情報を把握しておくことが重要です。

また、急病や事故、死亡といった不測の事態は誰にでも突然起こり得ます。その万が一に備え、緊急連絡先を把握するだけでなく、「誰が意思決定や手続きを行うのか」、「誰が費用を負担するのか」を事前に確認しておくことが重要です。当事者のみならず、家族や友人などが在外公館の支援範囲を正しく理解しておくことは、緊急時の円滑な対応へと繋がります。

1 多い相談は
「家族と連絡がとれない」
総領事館では、急病や事故、死亡への対応だけでなく、経済的な困窮や孤立に関する相談のほか、「本人と連絡が取れない」といった安否確認の要請を受けることもあります。総領事館は日本政府を代表する機関ですが、ベトナムで捜査を行ったり、現地法上の手続きに介入したりする権限はありません。当館は、状況の把握に努めるとともに、必要な情報提供や助言を行っています。生活が立ちゆかなくなった場合は、日本への帰国を検討することも重要な選択肢となります。

2 急病や事故、死亡時は、
まずどこへ連絡すべき?
急病なら医療機関または救急115、事件・事故なら警察113へ連絡してください。あわせて総領事館へも速やかに連絡してください。総領事館に早い段階で相談することで、その後の手続きや関係機関との連絡調整を円滑に進めることができます。また、日本の家族が旅券を持っていない場合は、早期渡航に向けた旅券の優先発給を支援できる場合があります。

3 病院と、自宅など病院以外で
亡くなった場合の違いとは
病院で亡くなった場合は、医療機関が死亡確認や警察などへの連絡を進めます。一方、自宅など病院以外で亡くなった場合は、死因が明らかでないため、警察による検視や解剖が行われることがあります。遺族としては抵抗を感じる場合もありますが、死因の特定は、その後の手続きや保険請求に必要となる場合があります。

4 大使館や総領事館が
支援できること
現地の関係機関や日本の家族との連絡を支援し、遺族の意向を踏まえながら、火葬や日本への遺体搬送などの相談に応じます。死亡時には、警察、出入国管理機関、人民委員会など複数の機関が関わるため、必要な手続きや連絡先を案内します。

5 「支援はできるが、代行はできない」
葬儀会社や関係機関の情報提供、必要な助言や連絡支援を行いますが、契約手続きの代行や費用の立替えはできません。現地法手続きへの介入や、日本と同じ対応を現地機関に求めることもできません。大使館や総領事館は「支援はできるが、代行はできない」のが基本です。葬儀や搬送には、相応の費用がかかるため、実際の手配と支払いを家族や勤務先などが担えるよう、あらかじめ準備しておくことが大切です。

6 日本への遺体搬送と、ベトナムでの火葬
まずは遺族が方針を決め、葬儀会社へ依頼します。日本への遺体搬送は、遺族の希望や日本での解剖が必要な場合などに選択されますが、防腐処理や空港での手続きなどが必要となるため、時間と費用がかかります。

一方、ベトナムで火葬し、遺骨を日本へ持ち帰る場合は、火葬証明書など必要書類を準備して出国手続きを行います。勤務先や加入している保険会社が手配を支援する場合もあります。

7 本人は何を準備し、
家族と共有すべきですか
パスポート、戸籍謄本、資産情報、保険情報は整理して保管し、在留届の緊急連絡先を最新の情報に更新しておきましょう。また、身元確認では指紋、DNA、歯型などが手掛かりになるため、万が一に備え、健康診断や歯科受診の記録を手元に残すことも大切です。あわせて現地の住所、勤務先、家族や頼れる友人の連絡先、重要情報を確認する方法も家族と共有しておくことが大切です。

8 基本的には自己責任
今からできる備えを
海外生活では、基本的に自分のことは自分で守る意識が大切です。保険、在留届、大切な書類を整理するとともに、緊急時に動いてくれる人を日本とベトナムの双方で確保しましょう。とくに単身者は、誰が渡航・対応するかを家族や友人と話し合い、保険内容も確認しておくことが重要です。支援者がいないと葬儀会社との連絡や遺品整理が難しくなります。

総領事館からのメッセージ

実際に、古い携帯電話の待ち受け写真が手がかりとなり、家族の存在が分かった例もあります。パスポートの緊急連絡先には、友人でも構わないので、現在確実に連絡が取れる方を正確に記載してください。また、在留届の情報、本籍地、勤務先、現地で頼れる人も最新の状態に保ち、日本の家族と共有しておきましょう。日頃の小さな準備が、身元確認や家族への連絡などを円滑にします。

あわせて、健康状態や資金状況、家族の事情を踏まえ、「この状態になったら日本へ帰国する」という基準をあらかじめ定めておきましょう。元気なうちに帰国の目安を家族と共有しておくことが、将来の円滑な意思決定につながります。

●外務省 大使館・総領事館ができること・できないこと https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/
pdf/dekiru-koto.pdf

●在留届・たびレジ www.ezairyu.mofa.go.jp

●日本の在外公館

在ベトナム日本国大使館
Đại Sứ Quán Nhật Bản tại Việt Nam
住所:27 Lieu Giai St., Ngoc Ha Ward, Hanoi
電話:(024) 3846 3000
営業:(月~金曜)8:30~17:15
ウェブサイト: www.vn.emb-japan.go.jp

在ホーチミン日本国総領事館
Tổng Lãnh Sự Quán Nhật Bản tại Tp.HCM
住所:261 Dien Bien Phu St., Xuan Hoa Ward, HCMC
電話:(028) 3933 3510
営業:(月~金曜)8:30~17:15
ウェブサイト: www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp

在ダナン日本国総領事館
Tổng Lãnh Sự Quán Nhật Bản tại Đà Nẵng
住所:4F-5F, Luxury Bldg., A17–18–19, 2 Thang 9 St., Hoa Cuong Ward, Da Nang
電話:(0236) 355 5535
営業:(月~金曜)8:30~17:15
ウェブサイト: www.danang.vn.emb-japan.go.jp

●ベトナムの緊急通報

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