<伝統衣装に、今こそ熱い風を吹かせたい>
現代のアオザイデザイナーが語る。
「モダン・アオザイ」とは?
■ヴォー・ヴィエット・チュン(Vo Viet Chung)
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profile
1970年ホーチミン市クチ(Cu Chi)生まれ。1997年幕張大賞にベトナム人デザイナーとして初参加し、デザイン大賞を受賞。農民が着る絹として知られる、樹皮と木の根で染めた「タンチャウシルク(Lua Tan Chau)」や、1世紀前まで使われていた「ミーアシルク(Lua My A)」など伝統的な素材の復興に力を入れており、今年9月に上海で開催される「シルクフェスティバル」にベトナム代表として参加予定 |
■ベトナム人に限らず世界中の全ての女性が美しく着られるように
「新しいものを生み出すには、まず伝統を大切にすることが重要。そこに、世界の文化、流行、季節、体型などに合う要素をミックスさせていくのです。それによって、襟や袖のないデザインにしたり、ウエストを絞らなかったりという工夫を加えます。いくら美しくても、着辛かったら意味がありませんから。ベトナム人のモデルがベトナムの民族衣装であるアオザイを着て美しいのは当然ですが、普通の人が着ても美しいのがアオザイの良さなんです。だからこそ世界中の女性に着て欲しい。特に、日本人は文化的背景など、多くの点でベトナムに近いところがあり、アオザイにも親しみやすいと思う。逆に、日本人だからこそ似合う色やデザインもあるんです。」 |