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「ホイアン市内で麺を作っているのは3軒くらいだね」と話すTran Thi Traiさん(46歳)。ゆっくりとした口調だけれど、大量の米を水で洗う手を休めることはない。 ホイアンの名物として有名な汁なし麺カオラウ(Cao Lau)。ベトナムでは珍しく、しっかりとしたコシを持つ麺料理だが、数多くのレストランで食べることができるにも関わらず、その特徴である麺自体を作っている所は少ない。 「ウチは私で3代目。兄がいるんだけど独立したんだよ。あと、父親のもとで働いていた人が作ったお店がもう一つ。私は15歳の時から作っているよ。父親が年をとって作れなくなったから、家業を継いだんだ。」 カオラウの麺作りはホイアンで採れるまろやかな口あたりの井戸水と、ヌック・チョー(Nuoc Tro)と呼ばれるかん水、その2つが欠かせない。コシのある麺を作るためにかん水を使う、中国で広く親しまれているその製麺法は、交易都市として栄えたホイアンにも自然と腰をおろした。そして現地で採れる良質の井戸水、それらの条件が重なって、ホイアンの名物となったのだ。 「父親の時からヌック・チョーは中国人から買っていたよ。米粉と2種類の水を混ぜてよく練り、蒸して、切って、また蒸しなおす。作り方自体は簡単だけどね。細かいことは人には教えられない。それにもし教えたとしても、朝2時から10時まで、1日100kgほど作るんだよ。休みも無いし重労働。だから、娘は大学に行かせて、違う仕事に就いてほしいんだよ。」 ホイアンの味として旅行者を魅了するカオラウ。しかし、時代と共にその伝統も少しずつ変わらざるを得ないようだ。名物と言われながらも、仕事の過酷さから家業を手放す人も多い。 「だけど私はこれしかできないから作り続けるよ。できなくなった時は、親戚の誰かが引き継ぐんじゃないかな。でないとカオラウがなくなってしまうからね。」 目を麺に向けたままそう言いながら、Traiさんは額に浮かぶ汗をふいた。 店名 Tran Thi Trai
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